徳之島食材の魅力・価値を発見!

島食材フルコースを堪能する生産者ら関係者(円内は「徳之島牛・ソテツ味噌ソース」)=27日夜、徳之島町

有名シェフのフルコース堪能
地元でディナーイベント

 【徳之島】「食材を通じて生産者の思いを。食を通じて徳之島の魅力を知って」―。JAあまみ徳之島事業本部(平山正也統括理事)や徳之島、伊仙両町が連携した島内食材販売拡大プロジェクトが27日、「DINING OUT TOKUNOSHIMA~一流シェフが来島。島内食材で作る一夜限りのディナーイベント~」と銘打ち徳之島町であった。生産者など関係者が、島食材を活用した有名シェフのフルコースを堪能し、その価値を再認識し合った。

 同JA徳之島事業本部と両町(同管内自治体)は8月1日~31日、徳之島の食材を首都圏でPRする販拡プロジェクト「DISCOVER TOKUNOSHIMA」を、日本橋三越本店新館10階のレストラン「代官山ASOチェレステ日本橋店」(東京都中央区)で展開。期間中は郷友会関係者らとの交流会も開催。今回は「生産者たちのたゆまぬ努力と情熱に敬意を」との意味も込め、同店料理長の菊池恒毅シェフ(46)らスタッフを島に招へいした。

 同ディナーイベントは徳之島町諸田の「徳之島リゾートホテル&オフィス」であり、島内の生産者代表や行政、議会関係者など約50人を招待した。

 食材には、ドラゴンフルーツやイセエビ、島バナナ、アオサ、近海マグロなど鮮魚、パイナップル、島豚、青パパイア、冬瓜(とうがん)などの順に活用。そして菊池シェフオリジナルのメインディッシュには、島内肥育牛(肉質A5判定)の「徳之島牛のタリアータ、ソテツ味噌ソース」も登場。フレンチやイタリア風オリジナルの計13品のコース。菊池シェフは1品ごとに解説を加え島食材の味を堪能させた。

 生産者たちは感想で「徳之島は庭先で完熟させたドラゴンフルーツやバナナなど何でもおいしい食材の宝庫と聞かされた。島の人がまず価値を知って欲しい」、「(近海の)アカマツやシビ(キハダマグロ)など鮮魚もおいしくもっと普及を」。町行政関係者も「食材の価値を知ることは生産者の意識向上、誇りにもつながる」。

 菊池シェフは「本州では知らないものが眠っている食材の宝庫の島であり可能性も高い。その素晴らしい食材に私の料理スタイルの個性をのせてご提供させていただいた。徳之島の食材を店から発信を続けたい」と話した。