成人祝賀奄美市地区対抗駅伝

1区名瀬小学校前をスタートした小学女子の各地区代表選手たち


1位でゴールした上方地区アンカーの山田大輔選手

上方が3連覇9回目の優勝
躍進賞に金久地区
岸田(下方)、常田(金久)両選手が区間新

 第56回成人祝賀奄美市地区対抗駅伝競走大会(奄美市、同市教育委員会、同市体育協会主催)が15日、名瀬小学校前を発着点とする20区間42・195㌔のコースで行われた。新型コロナウイルスの影響により3年ぶりの開催となった大会には、市内8地区160人が出場、上方地区が3連覇を達成、合併により奄美市となった第40回大会以降、最多となる9回目の優勝を飾った。

 旧名瀬市時代から例年開催されている恒例の大会は、2020年の53回大会以来(54、55回大会は中止)の開催となった。午前9時、小雨が降るなか、安田壮平市長によるピストルの号砲とともに、8チームが一斉にスタート。小学生から一般までの幅広い年代の男女選手がタスキをつないだ。選手たちは、沿道からの声援を受けながら、名瀬地区の市街地を中心とするコースを力いっぱい駆け抜けた。

 優勝した上方地区は、1区でトップに立ち、中盤は3位まで順位を下げたものの、終盤の15区で再びトップに立つと、後続の追い上げを振り切り、2位金久に1分22秒の差をつけトップでゴールした。

 躍進賞には前回(53回)大会から4分38秒記録を短縮し2位になった金久地区が、前回に続き連続で選ばれた。

 個人記録では、8区(3・3㌔、一般・高校男子)の岸田賢吾選手(下方)と16区(3・2㌔、中学男子)の常田励羽選手(金久)が区間新記録の走りを見せたほか、11区(1・2㌔、50歳代男子)の下田清一選手(下方)が区間同記録を出した。

 総合順位と区間賞の結果は次の通り。

 総合成績①上方2時間27分27秒②金久2時間28分49秒③下方2時間30分20秒④笠利2時間31分05秒⑤奄美2時間42分28秒⑥伊津部2時間42分45秒⑦住用2時間54分09秒⑧古見方2時間54分40秒

 【区間賞】▽1区(1・3㌔、小学女子)田畑結愛(上方)4分36秒▽2区(1・7㌔、中学女子)福﨑心椛(上方)5分49秒▽3区(1・6㌔、小学男子)山田栗ノ介(笠利)5分27秒▽4区(1・1㌔、小学女子)上田菜の花(上方)4分04秒▽5区(3・195㌔、一般男子)登山幸一(金久)9分48秒▽6区(1・7㌔、一般・高校女子)久保愛結美(住用)5分40秒▽7区(2・0㌔、中学男子)常田晟羽(金久)6分32秒▽8区(3・3㌔、一般・高校男子)岸田賢吾(下方)9分53秒=区間新記録=▽9区(3・4㌔、一般・高校男子)神田陸宏(下方)10分26秒▽10区(1・0㌔、小学女子)臼山陽音(金久)3分52秒▽11区(1・2㌔、50歳代男子)下田清一(下方)3分40秒=区間同記録=▽12区(1・0㌔、一般・高校女子)野島未菜(笠利)4分08秒▽13区(1・1㌔、中学女子)手島凜花(上方)3分46秒▽14区(3・1㌔、一般男子)中山謙(下方)10分10秒▽15区(1・7㌔、小学男子)長田哲心(金久)6分03秒▽16区(3・2㌔、中学男子)常田励羽(金久)10分13秒=区間新記録=▽17区(3・1㌔、中学男子)新保翔生(上方)10分04秒▽18区(1・7㌔、小学男子)日高玄二(上方)6分29秒▽19区(3・1㌔、一般・高校男子)上原隆一(住用)10分37秒▽20区(2・7㌔、40歳代男子)田島大志(金久)8分21秒


3連覇を達成した上方地区の選手たち

3連覇の上方地区「1、2区の勢いが逆転に」 躍進賞の金久地区「さらに上を目指したい」

 3年ぶりの大会で3連覇を達成した上方地区。前回大会は他地区を圧倒しての優勝だったが、今回は中盤に順位を落とす苦しい展開を挽回しての優勝となった。
幾藤幸監督(53)は「新型コロナウイルスの影響で、市民体育大会の中止が続いたこともあり、地区の選手選考にも影響がでた」と、チームづくりに苦労したことを話しながらも、「選手一人ひとりが良く頑張ってくれた。特に、1、2区の女子小中学生2人がチームに勢いをつけてくれたことで、後半の逆転につなげることができた」と選手たちの粘り強い走りを評価した。

 これで合併後の優勝回数は9回となり、これまで何度も優勝争いを繰り広げてきた笠利(6回)との差を広げた。幾監督は「地域の応援も力となっている。各チームの差が小さくなっている。来年はもっと厳しいレースが予想されるが4連覇目指し頑張りたい」と話した。

 3年前の前回に続き、躍進賞に輝いた金久地区は、前回の4位から順位を二つ上げ2位でゴールした。一時はトップに立つなど、優勝も目指せるまでにチーム力もついてきた。間明弘監督代行(65)は「序盤の選手が良い走りをしてくれたのでチームに勢いがついた。後半の選手たちも、いつも以上の走りを見せてくれた。この成績に満足することなく、さらに上を目指していきたい」と話し、合併により奄美市となって以降、チーム悲願の初優勝への意欲を語った。