國分正大事務所長に岸田文雄首相のメッセージを手渡す北大島保護区保護司会の松田秀樹会長(右)
第74回「社会を明るくする運動」で、国民に運動への理解と協力を呼び掛ける内閣総理大臣メッセージの伝達式が12日、奄美市の笠利総合支所であった。この日は笠利地区の保護司らが見守る中、伝達式が行われた。
岸田文雄首相のメッセージが読み上げられ、北大島保護区保護司会の松田秀樹会長から笠利総合支所の國分正大事務所長に手渡された。また、同保護司会奄美笠利支部の川畑克久支部長から塩田康一県知事のメッセージも手渡された
同運動は法務省が主唱。犯罪や非行の防止と罪を犯した人たちの更生について理解を深めるとともに、地域住民の参加を求め、犯罪や非行のない明るい社会を築こうとする全国的な運動で、毎年7月が強化月間となっている。
岸田首相はメッセージの中で「人と人のつながりの希薄さが孤独や非行、犯罪という形になることも。誰もが抱える問題をお互いのことを理解しながら共に支え合う、地域社会の実現を目指すことが重要。『人は変われる』と言うことを信じ、本運動の社会的意義、更生保護ボランティアの存在・役割を広め、それぞれの立場で力を合わせることで犯罪や非行のない安全で安心、明るい地域社会の実現を」と運動への参加を訴えた。
同省鹿児島保護観察所奄美駐在官事務所の江崎郁弥保護観察官は「本運動の社会的意義を理解し、各方面にご協力をお願いします」と呼び掛け、国分事務所長は「家庭内暴力、少年非行はもとより、高齢者や、生活困窮者の自立支援も地域で支え合うことが重要。立ち直り、新たなスタートを切るために、地域が一丸となり明日に向かっていけるよう、この活動が多くの人に伝わるよう取り組んでいきたい」と応えた。
現在は北大島(奄美大島、喜界島)に72人、南大島(徳之島、沖永良部島、与論島)に38人の保護司がいる。
伝達式は同日、奄美警察署、奄美大島信用金庫、奄美市などで行い、13日は住用町、瀬戸内町、宇検村などで予定している。