17点の出品があった奄美市パッションフルール品評会の外観審査
金賞の金城さん(中央)、銀賞の岩田さん(左)、銅賞の上原さん
2024年度奄美市施設(ハウス)パッションフルーツ品評会・講習会及び表彰式が18日、奄美市名瀬の県農業開発総合センター大島支場であった。市内の生産者などから17点(名瀬地区11、笠利地区5、住用地区1)の出品があり、最高の金賞を金城良洋さん(42)=名瀬地区=が受賞した。
主催した市農林水産課によると、出品されたのはルビースター品種のSとMサイズ(80㌘~100㌘未満)。品評会は大島支場の松比良邦彦支場長を審査員長に、県とJAの担当者が外観と内部品質(糖・酸)を審査した。
審査結果が発表され、金賞以外は銀賞を岩田聡さん(44)=笠利地区=、銅賞を上原龍治さん=名瀬地区=が受賞。同課の川畑博行課長が3人の受賞者を表彰した。
審査講評で松比良支場長は今期の栽培状況について、「今年2月が高温、3月が低温、また日照時間も少ないことから開花が不安定。そのような状況の中で、これまでの経験を生かし例年通り無事に収穫を迎えた。出品された作物の内部品質は平均で糖17・7度、酸2・02度」と報告。「かなり味の濃いものに仕上がった。外観はひびの傷、色のりなどを審査したが、ほとんど差はなく技術の向上が感じられた。糖酸のバランスの差が反映している。生産者の努力が年々良い生産につながっている。安心安全な奄美のパッションフルーツを生産してほしい」と呼び掛けた。
糖が18・2度、酸1・3度と、糖の高さと酸の低さが評価された金城さんは、奄美市名瀬小湊集落に12㌃のハウスに10年から生産を始め、20年から3年連続で銀賞、昨年は受賞なしで、「今年やっと金賞を受賞できた。自分がやってきたことは無駄ではなかったが、今年は生産量が少ないのが残念だった。来年も金賞が受賞できるように良いものをつくっていく」と語った。