知名町議会、初の政策提言

福井源乃介議長(中央左)から提言書を受け取った今井力夫町長(中央右)=20日、知名町役場議会議場=

未就学児 支援拡充と新規就農支援を

 【沖永良部】知名町議会は20日、未就学児支援の充実と新規就農者への支援を求める政策提言を町へ提出した。民間事業所との連携推進による子育て支援体制の強化や、新規就農者が安心して農業を営むことができる環境づくりを訴えている。同町議会による政策提言の提出は初めて。

 同町議会では、議会改革の一環として、町民ニーズに対応した政策提言活動に取り組んできた。

 今回、未就学児支援と新規就農者確保に向けた取り組み強化の2テーマを政策課題に設定し、昨年7月から、議員6人ずつで構成される総務文教と経済建設の各常任委員会で対策を検討してきた。

 未就学児支援の拡充についての提言では、民間事業所との連携推進を図ることや、町内の就学前施設の職員数確保と職員の待遇改善などを提案している。 

 新規就農者支援の提言は▽農地の確保▽機械の導入▽技術・情報の提供―の3項目。地域農業の将来について話し合う地域計画においては、新規就農者へ優先的に農地の賃借・売買をあっせんする仕組みを構築することを求めている。

 同町議会で決議後、福井源乃介議長が今井力夫町長へ提言書を手渡した。

 受け取った今井町長は「町の大きな課題に対して提言してくれた。町を良くしたいという議員の思いを肝に銘じながら、各施策の中で対応していきたい」と話した。

 福井議長は「6月議会で町長に提出できたことを議員全員で喜びたいが、これからがスタートになる。必ず実現させるため執行部と議会が協力しながら努力していきたい」と語った。