〝命のリレー〟で世話になった家族など約260人が訪れた巡視船「あまぎ」の一般公開=22日、天城町平土野港
住民ら260人が見学
巡視船「あまぎ」一般公開 平土野港
【徳之島】奄美海上保安部(大場伊佐大部長)所属の巡視船「あまぎ」(平野恵三船長、総トン数1300㌧)の一般公開が22日、天城町平土野港であった。住民ら約260人が訪れ、中には6年前のこの日、同船の荒波を越えた急患搬送の〝命のリレー〟に浴した家族の姿もあった。
同船は、23日に開かれる第37回トライアスロンIN徳之島大会のスイム競技(同町与名間海岸)の海上安全監視協力と併せて来島。平土野港での一般公開は2020年に続き4年ぶりとなった。
6年前の同日〝命のリレー〟で搬送されたのは天城町岡前、団体職員佐和田真也さん(52)の妻ひとみさん(43)。ひとみさんは18年6月21日午後4時頃、第1子の妊娠32週目に破水して危機的状態になった。島内の医療機関には新生児治療室がなかったため、島外搬送を迫られた。
しかし、梅雨前線と爆弾低気圧に伴う悪天候でドクターヘリ、自衛隊ヘリともに出動不能となり、そこで巡視船「あまぎ」が出動。ひとみさんは県立大島病院に収容され、帝王切開で長男祥昌(ひろまさ)ちゃん(6)を出産。1か月後、母子ともに健康で帰島することができた。
佐和田さん夫妻は「きょうはその祥昌の6歳の誕生日。このタイミングに改めてお礼も言いたくて家族6人で船の見学に来ました」とにっこり。乗組員の間にもその話題が広がった。