鉄人レースの火ぶたを切った第37回トライアスロンIN徳之島大会のスタート=23日午前8時30分、天城町ヨナマビーチ
総合6位の奄美市出身・浜田
【徳之島】第37回トライアスロンIN徳之島大会は23日、天城町のヨナマビーチを出発点に全長95・8㌔のコースで争われた。総合の部に414人、リレーの部に58組の鉄人が島内外から出場し熱戦を繰り広げた。総合の部は、和歌山県在住・井邊=いんべ=弘貴(29)が3時間41分05秒のタイムで連覇を達成。女子の部は埼玉県の巖淵知乃(34)が3連覇に輝いた。奄美勢では、奄美高校卒で東京都在住の浜田裕介(37)が6位と活躍。奄美市の岸田賢吾(44)が総合10位と健闘し、6年ぶりに群島在住者のトップに返り咲いた。
この日の午前8時の気温は27・3度。水温26・0度で、南の風6・3㍍。日中の最高気温は32・2度(午後1時49分)と真夏日に達した。
レースは海上の荒天に伴い、2㌔を予定していたスイムの距離を800㍍に短縮した。これに伴いスタート時刻も30分遅らせた。
号砲は午前8時30分。選手らは合図が響くと大海原に飛び込み、波をかき分けて前へと泳いだ。
島内を一周するバイクでは、過酷な日差しとコースの特長である急坂による負担がペダルに重くのしかかり、多くの選手が顔をゆがめた。海岸線や農道を臨むランでは、紺碧の空を背景に黙々と走り、最後の力を振り絞った。
沿道では、地元の住民や子どもたちが声掛けや鳴り物で、選手の走りを鼓舞した。エイドステーションでは、ボランティアの高校生徒らも選手に飲料水や食べ物を手渡し、力走を後押しした。
ゴールの天城町総合運動公園陸上競技場には昼過ぎあたりから、選手らが次々と帰還した。のぼりや横断幕を持った家族や知人らが出迎え、喜びを分かち合った。
総合6位の浜田裕介は、奄美市名瀬伊津部町出身で奄美高校卒業生。現在は東京都で医学療法士として勤めており、「5位以内を目指したが追い付けなかった。坂がきつかったが、ただ達成感はある」とご満悦。「これからは体力もつけて島の代表選手も目指したい。育った地域で恩返しができれば」と話した。