瀬戸内パッションブランド産地協議会から収穫品のうちえりすぐりのパッションフルーツが県大島支庁の松藤啓介支庁長に贈呈され、試食も行われた
瀬戸内パッションブランド産地協議会(里山正樹会長、会員26人)は24日、PR活動の一環として県大島支庁を訪れ、松藤啓介支庁長に町を代表する特産品パッションフル―ツを贈呈した。松藤支庁長は試食も行い、品質の良さに太鼓判を押した。
初の試み。「奄美に異動してきた県職員の皆さんに、収穫期を迎えた瀬戸内町産のパッションフルーツを知ってもらいたい」と里山会長(51)らが支庁長を表敬訪問。Lサイズ12個入りの一箱を松藤支庁長に贈った。
「毎年贈りたい。支庁内でのPRをお願いしたい」と里山会長が要請すると、食べ頃を質問し、里山会長から果皮にシワが入った頃との説明を受けた松藤支庁長は、さっそくスプーンで種ごと味わい「酸がきつくなく甘くてとてもおいしい。これで1か月分のビタミンを補うことができた」とにっこり。「瀬戸内町産の品質の良さをPRしていきたい」と語った。香りの良さを評価する声も上がり、トロピカルフルーツは差別化が図れる商材であることが強調された。
里山会長によると、同協議会で収穫したパッションフルーツは市場出荷しておらず、生産者にとって価格的に有利な相対取引で対応し、北海道から沖縄まで直接注文があるという。果実としての販売のほか、規格外品などをジュース加工。ジュースを材料にしたソフトクリームも地元(阿木名ふれあい市場)で販売している。
県大島支庁農政普及課によると、同町では1999年度から無加温ハウス栽培を推進したことで、青果用に向けた高品質果実生産が可能になった。毎年、皇室への献上を行う「皇室献上産地」でもある。同協議会の今年度の状況は栽培面積2・4㌶で、生産量は33・8㌧(前年度生産実績38・5㌧)を見込む。減収要因は発芽期から開花期の日照不足や気温などの影響という。
22年度産でみた場合、瀬戸内町の生産量は50㌧で県内では2位。1位は奄美市(61㌧)となっている。