沖縄から与論へ海峡縦断30㌔SUPレース

ゴールを目前にパドルを漕ぐ荒木珠里さん(30日、与論町)

 

上位入賞した左から荒木汰久治さん、荒木珠里さん、イッツァレルさん、ダニエルさん(30日、与論町)

 

 

19人挑戦、波風耐えながらゴール

 

 

 【沖永良部】スタンドアップパドルボード(SUP)で沖縄―与論海峡30㌔を縦断するレース「KANAKA OKINAWA O2Y 2024」(カナカ沖縄O2Y実行委員会)が6月30日、開催された。国内外から19人が参加し、強い波風に耐えながらゴールの与論島を目指した。

 大会は2021年に初めて開催され、今回3年ぶり2回目。6月28~30日の中で、気象条件の良い日を選んだ。参加者は最年少が14歳で最高齢が58歳。

 午前9時、沖縄県国頭村の安田漁港沖をスタートした。選手らはパドルを巧みに操り、外洋の荒波を進んでいった。

 ゴールの与論町タティダラ海岸には、多くの住民が集まり、沖合に選手の姿が見えると、太鼓を鳴らして応援した。18人が完漕(かんそう)し、1人が棄権した。

 トップでゴールした荒木珠里さん(18)は「波が荒く厳しいコンディションだったが、優勝できてうれしい。小さい頃からこの海峡で練習をしてきたので、その成果を出すことができた。これからも沖縄と与論のために貢献していきたい」と話した。

 2位でゴールした荒木さんの父・汰久治さん(50)は「大会の開催に協力してくれた沖縄と与論のみなさんの思いを背負いながら、海を渡ることができた。息子に負けるのは悔しさもあるが、うれしさの方が大きい。もっと多くの人にSUPにチャレンジしてほしい」と語った。

 結果は次の通り。(敬称略)

 ▽①荒木珠里(2時間51分51秒)=沖縄県=②荒木汰久治(3時間7分36秒)=同=③イッツァレル・デルガド(3時間10分23秒)=ペルー=④ダニエル・ファスール(3時間14分06秒)=ハンガリー=