奄美市と芝山町(千葉県)、空港で結ぶ友好都市提携締結

調印式を終えた千葉県芝山町の麻生孝之町長(右)と安田壮平市長

共通項「世界」、交流の深化目指す
子どもたちの交流も

奄美市と千葉県の芝山町(麻生孝之町長)が1日、「空港で結ぶ友好都市提携」を結んだ。奄美市役所であった調印式には2市町の関係者ら約30人が集まり、成田―奄美路線就航から10年間の交流を再認識するとともに、さらなる交流の深化を誓った。

芝山町は、東京都心から約60㌔圏に位置し、成田国際空港に隣接。空港科学博物館や国指定史跡・芝山古墳群から出土された埴輪(はにわ)は町を象徴し、例年11月に「芝山はにわ祭り」が開催されるほか、町公式キャラクターとしても活躍している。県内有数の農業地帯で、コメやスイカ、ニンジン、トマト、落花生などを生産している。

2014年7月の格安航空会社(LCC)就航をきっかけに、▽修学旅行を中心とした子どもの交流▽特産品販売によるモノの交流▽両首長をはじめさまざまなプレーヤーの交流―を重ねてきた。芝山町は「世界への玄関・成田国際空港」、奄美市は「世界自然遺産・奄美大島」の共通項を「世界」とし、「人と人を空で結び 共に羽ばたく友好都市」をテーマにさらなる交流の深化を目指す。

協定書には、▽農業振興・観光交流に関する相互協力▽未来を担う子どもたちの交流▽その他空港を生かした町づくりに関する事業―の3項目が記されている。

調印式を終えた安田市長は「今後さらに交流を深め、ともに羽ばたく友好都市を目指すとともに、より多くの人に両地域の魅力を感じてもらいたい」、麻生町長は「奄美の自然、人の温かさを感じる。奄美市とのパイプ役となって、子どもたちが世界に羽ばたけるきっかけにしたい」と述べた。

調印式後は、奄美観光ホテルでレセプションがあり、両地域の関係者ら70人以上が出席。奄美のシマ唄や芝山町の県指定無形民俗文化財「白桝粉屋(しらますこなや)おどり」などを楽しみながら、交流を深めた。