徳之島町金見 ハマユウ群生地の様相

一大群生地の様相で「ハマユウ」の花の点描が広がっている金見海岸の通称・ナガハ浜=2日、徳之島町

清楚な点描が拡大

 〇…徳之島町北端に伸びる風光明媚(めいび)な金見(かなみ)海岸では、世界自然遺産の島の生物多様性を構成する植物の一つ「ハマユウ(浜木綿)」の花が、例年以上のにぎわいを見せている。

 〇…ヒガンバナ科の多年草。日本では、黒潮に直面した沿岸部を中心に、北は房総半島南部付近まで分布。神奈川県横須賀市から沖縄県北大東村まで全国16市町村の「花」としても親しまれる。

 〇…金見海岸の約2㌔余に及ぶ通称「ナガハ浜」。ハマユウも元来はその美しい海浜環境を彩ってきた構成植物だが、今年は、例年を大きく上回る規模で清楚(せいそ)な白い花の点描が拡大。一大群生地に一変したかのように花を添え、引き立てていた。

 〇…ちなみに、花言葉は「どこか遠くへ」「汚れがない」「純白」「清純」「希望」など。一方では興ざめ情報だが、樹皮・花・葉・根など植物全体には「ジテルペンエステル」と呼ばれる毒素が含まれ、注意が必要とも。

 〇…地域おこしグループ「金見あまちゃんクラブ」代表の元田浩三さん(70)は「種子が飛散して拡大したと思われる。町シルバー人材センターなどの漂着ごみの回収協力もあり、世界自然遺産の島にふさわしい海岸に回復。美しい夕日とハマユウをバックにした記念写真もお勧めです」とにっこり。