進路ガイダンスに21病院

病院側の説明を熱心に聞く学生(5日、奄美看護福祉専門学校)

売り手市場変わらず
看護福祉専門学校 卒後教育の説明も

 奄美看護福祉専門学校(向井奉文校長、学生162人)は5日、看護学科の学生109人(1年37人、2年38人、3年34人)を対象に、病院側が施設の概要や卒後教育について説明する進路ガイダンスを開いた。昨年の17病院を上回る21病院が参加、活発な採用活動を展開した。

 奄美群島内から参加したのは県立大島病院、徳洲会グループ、大島郡医師会、奄美中央病院、奄美病院、徳之島病院。沖縄県や関西圏、首都圏の病院も参加した。

 各病院は、病床数などの施設概要や病棟ごとの人員配置(看護師、看護補助者、作業療法士)、スキルアップ研修などの支援体制、福利厚生などについてスライドや資料を用いて説明。給与体系を示し、3年後の年収400万円などと具体例を示す病院も多かった。

 同校の卒業生でもある県立大島病院副看護師長の三浦孝文さん(43)は、自身の思いとして「県内5病院のさまざまな診療科を経験して、離島医療を守る存在になってほしい」と話した。

 龍郷町出身の1年・音野心美さん(18)は「人の内面的な診療をする精神科に興味がある。就職先としては病院の規模、生活の利便性、給与面を重視している」と話し、「初めてのガイダンスだが、病院ごとに特色があり興味深かった」と評価した。

 沖縄出身の3年・比嘉千尋さん(21)は「循環器内科のある横浜の病院に興味が湧いた。地域にこだわらず視野を広げたい」と話した。

 副校長の寺師敬子さん(65)は「秋頃には(3年の)半数の就職先が定まってくる。地元志向が強いが、卒業生とのつながりから首都圏や関西圏を選択する学生もいる。2月の国家試験の結果を待ってから動き出しても就職に支障はない」と、変わらぬ〝売り手市場〟ぶりを語った。