増額改正初の「子育て支援金(出産祝い金)」贈呈式で対象者と関係者=11日、伊仙町
【徳之島】伊仙町のふるさと納税活用「子育て支援金(出産祝い金)」の贈呈式が11日、同町役場であった。結婚・出産・子育ての切れ目のない少子化対策の一環の同支援金を2024年度から一気に2倍~最高3・6倍に増額した。上四半期(4~6月出生児)対象の計6組7人の喜びと祝福の笑顔が交錯した。
同町は同支援金に関する条例(2018年度施行)を一部改正。子育て支援金(出産祝い金)額を、24年度から▽第1子・15万円(従来5万円)▽第2子・20万円(10万円)▽第3子・30万円(15万円)▽第4子・40万円(同)▽第5子・50万円(同)▽第6子以降・55万円(同)に増額した。併せて紙おむつ代(第3子まで1万円、第4子以降2万円)も支給。財源は22年度からふるさと納税を活用している。
贈呈式ではほか伊仙町商工会(佐倉功一会長)と同商工スタンプ会(佐藤隆志会長)が商品券(2万円~5万円)と「ご当地キティ」のマスコットも贈り続けている。
大久保町長はあいさつで「子どもたちは国の宝。次のお子様も産み育てられる体制づくりを進めたい」。合計特殊出生率全国ナンバー1(過去2期連続)が16位に転落したことには「原因の分析を進めており(日本一の)奪還は可能と宣言したい。出身者のUターン・仕事づくり政策も進めたい」。伊田正則教育長は祝辞で「子育て支援政策の大きな目玉。子どもたちが伊仙町に生まれて良かったと思える町に」とも述べ祝福した。
対象者のうち、4月に美空(そら)ちゃんと美碧(みあ)ちゃんの双子を授かり〝喜びも2倍〟の団体職員、益岡健人さん(40)・千晴さん(40)夫妻=伊仙=は「じつは一人が体調を崩し、鹿児島の病院に2か月間入院をして帰ったばかり。(諸費用面で)こういう支援があると助かります」と話していた。
町子育て支援課によると、同町全体の令和以降の出生児(対象児)数は▽19年(令和元年)度・49人▽20年度・48人▽21年度・39人▽22年度・42人▽23年度・31人。今年も23年度なみを予想しているという。