夏本番へ「天城町マンゴー」発進

大幅減産も品質良好の「天城町マンゴー」の出発をアピールした関係者=16日、同町西阿木名

大幅減産も品質良好 実質出荷進捗は約6割か

 【徳之島】天城町熱帯果樹生産組合(作山和久組合長・組合員31戸)の「天城町マンゴー出発式」(町共催)が16日、同町西阿木名の芝田徳助さん(60)の園であった。全体的には3月の低温や日照不足などで生産見込み量はピーク時(2021年34㌧)の約3分の1「約12㌧」に大幅減産を予想。幸い品質は良好。あらためて夏本番を告げる同町マンゴーの発進をアピールした。

 組合員や関係機関・団体の代表ら約30人が参加。作山組合長はあいさつで、春先の天候不順で着果率も悪く梅雨明け後は出荷スピードが早まり既に約6割に達しているとも示唆。一方でマンゴー生産歴9年の園主・芝田さん個人的には、梅雨末期の大雨による高温多湿の悪影響はあったが「例年並み以上のマンゴーができた」と感謝した。

 森田弘光町長は「私たち天城町のマンゴーの出発式がないと〝夏が始まらない〟と思っている。大変厳しい中での出発式だが、天城町マンゴーを楽しみに待っている方々が多い」。台風で約2週間定期船が欠航したことによる滞貨被害対策に「奄振事業による急速冷凍機を要望している」とも報告した。

 県徳之島事務所農業普及課の松本徹課長も「収益性が高く期待されている品目。作柄は3月の低温や日照不足の影響で花が咲いても着果しないなど、平年より生産量が少ないが、梅雨明け後は日照量も良く糖度の高いマンゴーに仕上がっている。マンゴーを待っている方々の手元に無事届けよう」と期待した。

 「天城町ゆたかなふるさと寄附金」返礼のマンゴー取り扱い実績(2023年度477件・628万円)など報告に続いて、関係者でテープカットや収穫セレモニーで自慢のマンゴー発送を見送った。