基幹産業「農業」に関心高めて

ずらりと並んだパッションフルーツを上に見ながら、高岡さん(右)から説明を受ける喜界小3年生たち

喜界町認定・担い手農連
児童が果樹園で体験授業

喜界町認定・担い手農業者連絡協議会(高岡清信会長)はこのほど、基幹産業である「農業」に関心を高めてもらおうと、地元小学生を招いた体験授業を開いた。児童らは町内にある果樹園を訪れ、収穫期を迎えたパッションフルーツやマンゴーを見学。栽培や農家の運営方法など、生産者の話に熱心に耳を傾けた。

基幹作業である農業を活性化することで人口減少の打開策になればと企画。農業体験は初の試みで、将来を担う喜界小3年生の児童43人を招待した。

訪れたのは、同町赤連にある高岡果樹園。高岡果樹園は、同協議会の会長でもある園主の高岡さん(63)が15年前に父親から受け継いだ。現在はパッションフルーツやマンゴーのほか、タンカンを栽培。マンゴーの奄美大島・喜界島品評会では半分の4回で金賞を受賞するなど、島内外での評価も高い。

児童らは植え付けや収穫の時期、農家の経営について質問しながら、ビニールハウスを見学。バニラアイスを添えたパッションフルーツが振る舞われるとその味に、「びっくりした」「農家になりたい」といった声も上がった。

高岡さんは「人口が減少する中、人を呼び込むためには基幹産業である農業を少しでも活性化していかなければならない」と強調。体験授業については「みんな楽しそうに学んでいた。もし島外に出て行き詰まることがあれば、島の農業を思い出してほしい」と笑顔で話した。

今年度はこのほか、サトウキビまたは畜産農家での体験授業を計画している。