町制50周年「龍郷ふるさと祭」

町制50周年の舟こぎ競争は熱戦の連続だった(28日=玉里漁港)

舟こぎ男子「新波會」、準決勝で大会新記録
女子「赤尾木婦人会Hi」

町制施行50周年記念「第32回龍郷ふるさと祭」(同祭協賛会主催)は28日、舟こぎレースが行われる玉里漁港を主会場に行われた。漁港周辺は、午前9時の開会前から大勢の人で埋まり、屋台の呼び込みをする子どもたちの声が響いた。レースで使われる舟は、同町在住の画家ミロコマチコさんが描いた「龍」のデザインに一新される予定だったが、内部の研磨作業が間に合わず使用されなかった。

開会式で、同祭実行委員長の作田一生さん(36)が同町恒例の「GO!GO!たつごう」コール。花火が開会を告げた。竹田泰典町長(同祭協賛会会長)は「集落、職場の絆を深め、祭りを楽しんで」とあいさつした。

選手宣誓では、芦徳女性会の押裕枝(おさえひろえ)さん(49)と臼井真智子さん(43)が「抽選会でビールを当てることを誓います」と笑顔で宣言し、和やかなムードで祭りは開幕した。

舟こぎ競争は3部門に計68チーム(男子36、女子19、小学生13)が参加、力の限りヤホ(かい)をこぎ、熱い戦いを繰り広げた。

台風3号の影響で練習がままならなかったこともあり、奄美群島広域事務組合の〝精鋭〟がそろった「広域トップガン」は迷走に次ぐ迷走でレースを盛り上げた。

チームリーダーの山野貴之さん(33)は「空港方面へ舟を進めたのは、本土へ帰りたかったわけじゃない」と笑顔を見せ、「明日から奄美群島のために働く」と会場を後にした。

平均年齢77歳、最高齢84歳の「龍郷町議会OB会」は、終始ゆったりとしたヤホさばきで舟を進め1回戦3位。前のレースで最下位に沈んだ現役チームにタイムで競り勝った。

窪田圭喜会長(83)は「OB会は17人で5月に結成した。最長老98歳もいる。50周年を記念し出場したが、来年はどうしようか」と話した。

男子の部は、指定福祉サービス事業所すまいる「新波會」が、準決勝で大会新記録となる2分04秒60を出した勢いのまま優勝。

女子は、「赤尾木婦人会Hi」、小学生の部は「TATSUSE STARS」が制した。

夕方からは町中央グラウンド特設ステージで芸能大会。スペシャルゲストの元ちとせさんが変わらぬ歌唱力を夜空に響かせた。

赤尾木集落の八月踊りがあり、午後8時半からは約1300発の花火が夜空に咲いた。

舟こぎ競争の結果は次の通り。
 【男子の部】①新波會②芦徳壮年団③手広海賊団④㈲奄美パーツ
 【女子の部】①赤尾木婦人会Hi②マヒマヒ③ちーむ、たまざと。④赤尾木婦人会U
 【小学生の部】①TATSUSE STARS②赤徳やちゃ坊トップ1③戸口ファイターズ④スポカル秋名っ子クラブ