サトウキビに関係する二つの組織の総会が開かれた(写真は、奄美群島さとうきび価格対策協議会)
奄美群島糖業振興会(会長・森田光弘天城町長)の2024年度総会、奄美群島さとうきび価格対策協議会(会長・窪田博州JAあまみ代表理事組合長)の第51回定期総会が29日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。糖業振興会では、昨年に続き「キビ1グランプリ」の開催を決めた。価格対策協では、生産者交付金の引き上げを求める多くの意見があった。
【糖業振興会】市町村、JA、製糖会社、事務局の県大島支庁農政普及課の関係者などが出席。23年度事業実績及び収支報告、24年度事業計画及び収支予算などの議案を承認した。
23年度の群島全体のサトウキビ生産実績が報告された。生産量37万4950㌧(平年比96・5%)、収穫面積7187㌶(同97・7%)、10㌃あたりの単収5217㌔㌘(同98・2%)となり、ほぼ平年並み。分みつ糖工場の操業実績は、原料処理量が前年比99・2%の37万379㌧、歩留まりは前年産より0・61ポイント高い12・97%、産糖量は前年産を1890㌧上回る4万8055㌧となった。品質は、平均買い入れ甘しゃ糖度15・76度となり、基準糖度帯以上は99・34%の高い割合となった。
23年度に初開催した「キビ1グランプリ~さとうきび頂上決定戦」を今年度も開催。各島のキビ生産者の減少・高齢化が進む中、次世代を担う若い生産者の生産意欲向上を図る。
役員改選もあった。
<新役員>▽会長 大久保明伊仙町長(新任)▽副会長 窪田博州JAあまみ代表理事組合長、網島弘信南西糖業㈱常務取締役事業本部長▽監事 竹田泰典龍郷町長、小城桂介南栄糖業㈱取締役業務部長※副会長及び監事は再任
【価格対策協】市町村長や議会議長、JA、農業委員会会長などが出席。23年度事業報告・収支決算、24年度事業計画・収支予算などの議案を承認した。
24年度の具体的展開(要請活動)を、▽再生産可能な生産者交付金の設定▽サトウキビ生産振興対策の継続▽砂糖の糖価調整制度の堅持▽無人航空機の使用が可能な農薬登録の促進▽砂糖製造業に対する支援―とした。
生産者交付金について出席者からは、「単価引き上げ交渉を行っているにもかかわらず、なぜ据え置きなのか」「農家代表を中央要請に同行できないか」など、引き上げに向けての活動強化を求める意見があった。
役員改選もあり、会長に窪田JAあまみ代表理事組合長を再任した。