表彰状を手に喜びの表情の且さん(円内は表彰される且さん)
【東京】一般社団法人全国建設業協会(今井雅則会長)は26日、2024年度社会貢献活動功労者表彰式を千代田区大手町の経団連会館で開催した。社会貢献・SDGs(持続可能な開発目標)功労表彰として奄美市の㈱グリーンテックが表彰された。鹿児島県からは初の受賞となった。
表彰式が行われた国際会議場には、北海道から鹿児島まで各地から表彰対象者、関係者ら約150人が出席した。国土交通省の平田研不動産・建設経済局長が来賓としてあいさつした。
同協会は、2006年から毎年7月を「建設業社会貢献活動推進月間」と定め、各都道府県建設業界並びに会員企業と連携し中央行事を行っている。各地域で実践されたさまざまな社会貢献活動と、建設業のイメージアップ広報活動に貢献した対象者を表彰してきた。社会貢献・SDGs功労者表彰は23年に新設されたもの。
グリーンテックの且優藏代表取締役(39)は52の受賞者(うちSDGsへの取り組みとしては3社)に交じって、やや緊張した面持ちで表彰式に臨んだ。同社は10年ほど前から、自社施工全現場付近で外来種駆除等環境保全活動を実施。また、世界自然遺産推進共同体に参加し「希少種及び自然環境の保護」「世界自然遺産に関する普及啓発、調査・研究等」などの活動をしていると、受賞者名簿に紹介された。
且さんは「環境保全と地域へのボランティアが評価され、素直にうれしい」と県初の受賞を喜び、日焼けした精かんな顔に笑みをたたえた。高校卒業後、神奈川県の大学へ進学。会社員生活を経て14年前に帰郷。父親の栄藏さん(5年前に68歳で他界)と奮闘し、その後同社を受け継いだ。「仕事に追われるな。余裕を持ってやれ」の遺志を胸に40人の社員を率いている。「人手不足など課題はありますが、社のモットーでもある『ふるさと奄美を次世代へ』の気持ちを忘れず、島の子どもたちのためにも環境、経済面を整え、残していくため頑張ります」と目を輝かせた。