清掃を終え供養塔で手を合わせる県隊友会瀬戸内支部の碩悟支部長(4日、瀬戸内町古仁屋)
終戦記念日前に隊友会瀬戸内支部ら
県隊友会瀬戸内支部(碩悟支部長、会員23人)は4日、瀬戸内町古仁屋の戦没者慰霊塔(古仁屋高千穂神社内)と富山丸供養塔(森山公園内)で清掃活動を行った。自衛隊ほか瀬戸内町遺族会(向野忍会長)と合わせて計45人が参加。15日の終戦記念日を前に奉仕活動を通した追悼と平和への祈りがささげられた。
戦没者慰霊塔は1894年の日清戦争以降に亡くなった軍人軍属1121柱を合祀(ごうし)。供養塔は1944年の太平洋戦争末期、古仁屋港を出港し、徳之島亀津沖で米軍の攻撃に沈められた徴用船「富山丸」の犠牲者約4千人を祭るため建立された。
清掃作業は同支部が創設された2001年から続く恒例の奉仕活動。この日は戦没者慰霊塔を陸上自衛隊瀬戸内分屯地、供養塔を海上自衛隊奄美基地分遣隊がそれぞれ作業を受け持つ中、草刈りや塔の洗浄など実施。清掃後は各塔に花を供え、み霊に手を合わせた。
碩支部長(74)は「今日の平和は国に命をささげた英霊のおかげであることを忘れてはいけない。後世に伝えるために、今後も敬意と感謝を込めて清掃活動に取り組みたい」と話した。
24年度瀬戸内町戦没者追悼式(町遺族会主催)は15日、戦没者慰霊塔前で行われる。