総勢100人でボランティア

ヨモギドーナツを揚げる参加者(10日、笠利町いきき健康課調理室)

 

 

 

海岸で拾った貝殻を使い〝現代アート〟に取り組む子どもたち(10日、笠利国保診療所)

 

 

おばぁの料理教室&海岸清掃
笠利さばくり隊

 

 奄美市笠利国保診療所と訪問看護ステーションふれ愛の郷の職員らが中心となったボランティアグループ「笠利さばくり隊」は10日、第8回さばくり活動をした。今回は、前回開催し好評だった「おばぁのお料理教室」に加え、龍郷町の放課後児童クラブを中心としたビーチクリーンを実施。買い物支援や墓参り支援も行われ、総勢100人を超す活動となった。

 同町いきいき健康課・調理室であった料理教室は、地域の郷土料理「なべおてれ」(油うどん)とヨモギドーナツをおばぁ4人が教えた。

 橋口きみえさん(90)、仁禮ルリ子さん(77)、西シナ子さん(75)の3姉妹は、「伝統料理が受け継がれていけば」と実家に伝わるなべおてれの味を伝えた。

 ドーナツづくりの講師・別府よすみさん(73)は「教えるのは初めてだが、みんなおいしいと言ってくれた。ワイワイ話しながら作るのは楽しい」と笑顔を見せた。 

 参加した里集落の重原隆則さん(79)は「一人暮らしで、料理は週2回の配達と賄いのヘルパーさんに頼っている。ヨモギは庭にある。レシピをもらって自分で作ってみたい」と話した。

 佐仁海岸に移動して行われた海岸清掃は、龍郷町の放課後児童クラブ「ドラゴンキッズ」のメンバー26人とボランティア、同集落の住民らも加わり60人以上で行われた。暑い日差しの中、参加者は1時間以上もごみを拾った。

 子どもたちは、海岸にあったシーグラスや貝殻を診療所に持ち帰り、〝現代アート作製大作戦〟。カニやカメなどが色抜きされた台紙にグルーガンを使い張り付けていった。

 同診療所職員の山崎和幸さん(64)、ボランティアの當田大地さん(33)、大島高校3年の里カエラさん(17)らが指導した。

 龍瀬小2年の徳虹心(にこ)さん(8)は「ごみ拾いは疲れたけど楽しかった。ウミガメ(の型)にいろいろな色の飾りをつけた」と話し、同5年の榮聖空(せいや)君(11)は「マンボウのゆっくり泳ぐ姿をイメージして白っぽいシーグラスでまとめた。結構いい」と満足した様子だった。

 各地の活動を終えた参加者は昼頃には役場に集合し、出来上がった料理を食べそれぞれの労をねぎらった。男の子たちは「おいしい、おいしい」と目を丸くしながら、なべおてれを何杯もお替わりしていた。