樟南高相撲部が徳之島合宿

後輩の小中学生らに胸を貸して励ました樟南高校相撲部員たち=17日、徳之島町

地元出身の安田監督が引率 後輩らに胸貸す

 【徳之島】全国高校相撲の強豪・樟南高校相撲部の夏期合宿が16~19日の4日間、徳之島町であった。同町亀徳出身の安田貴浩監督(32)や部員ら計9人が来島。強化練習の合間には、地元の小中学生ら後輩にも胸を貸すなど交流した。

 樟南高相撲部は今年度の全国高校総体(インターハイ)=7月31~8月2日=相撲競技の団体戦で決勝トーナメントに進出し、個人戦では福崎真逢輝(3年)=名瀬中出身=と、体重別100㌔級の泉洸慎(2年)=新主将、金久中出身=がベスト4と活躍した。

 徳之島合宿の練習拠点は、安田監督自らが亀徳小1~亀津中時代の9年間の汗がしみ込んだ同町相撲場(亀津)であった。福崎、泉の2人をはじめ前主将・新島弘将(3年、龍南中出身)、中野雄賀(3年、笠利中)、俵幸平(2年、龍南中同)、永吉晃大(1年、亀津中同)ら奄美出身が6人。地元徳之島や奄美大島からは小中学生ら約10人も参加、先輩らの胸を借りた。

 安田監督(同校教諭)は「地元での合宿を願っていたがコロナ禍の影響もあって(監督就任)3年目で実現。地元の人たちのお世話もいただき本当に良い環境だと思う。部員たちは、周りに支えられている感覚も覚えてほしい」。部員4人が代表入りしている国体への強化のほか「全国高校新人大会(3月、高知県)優勝を目指したい。それが狙えるメンバーだと思う」と話した。

 前主将の新島は「(後輩らに)自分たちが教える機会は少ないが、見てやって学ぶことが大切。そして楽しみながらやるのが一番」。自身の今後の目標には「近畿大に進学して日本一を目指したい」ときっぱり。

 胸を借りた當(あたり)虎太朗君(伊仙中2年)は「がたい(体格)がいい。自分はまわしを取っての出し投げが得意だが、とても勉強になりました」と話していた。

 部員たちは18日午前、同町亀徳の水かけ祭り「ネンケ」の綱引き大会にも参加して祭りを盛り上げた。