ピーチ関西、冬ダイヤ週3便運航へ

奄美空港発着のピーチ関西線は冬ダイヤの完全運休は回避され、週3便運航となる

通期実現、完全運休を回避
成田線は週5便

LCC(格安航空会社)のピーチ・アビエーションは21日、冬ダイヤ(2024年10月27日~25年3月29日)を発表した。奄美空港発着の2路線は、10月1日から運休(26日まで)の関西線は完全運休が回避され、部分運休となるものの週3便通期運航する。10月も毎日運航する成田線は冬ダイヤから週5便運航となる。

同社広報によると、奄美2路線のうち成田空港発着の成田線は、火曜と水曜以外の運航。時間帯は成田発が始発便の午前7時で変わらず、奄美着は同9時50分。奄美発は午前10時35分で成田着午後0時40分。

関西空港発着の関西線の方は、金曜・土曜・日曜の週末運航となる。時間帯は関西発が午前10時半、奄美着午後0時半。奄美発は午後1時10分で関西着同2時40分。広報室は「地元の強い要望もあり、関西線は運休せず週3便運航していく。奄美の2路線は観光客に好評で利用が多いが、地元のみなさんも利用し関西、首都圏を訪れていただきたい」と地元の利用を期待している。

発表された冬ダイヤについて奄美群島広域事務組合管理者の安田壮平・奄美市長は「成田奄美線が週5便運航、関西奄美線が週3便の通期運航となったことは、地元としても大変喜ばしい」とし、「通期運航となった背景としては、航空会社による関係各所との調整、経営リソース(資源)精査の結果などを踏まえて検討し、運航を決定したとうかがっている。感謝したい」「奄美群島にとって成田線・関西線就航は、観光振興を発展させていく上で欠かすことのできない重要な交通手段であり、今後も継続して通期運航へ地元としても航空会社並びに観光関係団体を含む民間、行政が連携して路線の維持に努めていきたい」としている。

ホテルやレンタカー事業を営む向井純一さん(47)は「運休ではなく曜日運航はありがたいが、レンタカー・宿泊施設・観光客向け飲食店が増えている中で、LCCの部分運休は残念。毎日運航の路線安定化へ、地元としても知恵を出し合い魅力を高めて要望していきたい」と語った。

なお、ピーチ全体の冬ダイヤでは旅行需要の拡大を踏まえ、国内線は大阪(関西)―札幌(新千歳)、福岡線を増便し、国際線は東京(成田)、大阪(関西)―台北(桃園)線を1日最大3往復へ増便する。さらに、同ダイヤから新しい運賃タイプを適用。「スタンダード」「スタンダードプラス」「ミニマム」の三つで、利用者一人一人の旅にマッチする内容を提案。例としてスタンダードは、座席指定や預け手荷物(1個)の料金があらかじめ含まれており、発券手数料も無料になるなど、より分かりやすく安心して予約できる運賃体系となる。