徳之島キビ 生育「平年並み」推移

干ばつ影響が若干解消され、生育は「平年並み」などの報告があった徳之島きび生産対策運営企画委=23日、伊仙町

干ばつ影響、若干解消か生産対策本部報告

 【徳之島】徳之島さとうきび生産対策本部・運営企画委員会の月例会は23日、伊仙町役場会議室であった。報告によると、今期産サトウキビの生育状況は全域的に干ばつ傾向にあったが、台風3号の影響で若干解消され、3作平均は「平年並み」で推移。徳之島さとうきび農作業受委託センターの今年6月以降の受委託調整業務は前年比で倍増し、生産農家への浸透ぶりをうかがわせた。

 3町及び県農政、JAあまみ、南西糖業など関係機関・団体から22人が出席した。

 今期産キビの生育調査報告(8月1日現在、南西糖業)によると、気象的には、梅雨明け後は晴天が続き降水量は49・5㍉(平年比29%)と少なく、平均気温は29・9度(同106%)、日照時間は313・7時間(同133%)と平年を上回った。

 生育に関しては「島内全域で干ばつ傾向にあったが、台風3号(7月下旬)による降雨で若干解消」。3作(夏植え・春植え・株出し)平均は▽茎長=平年差プラス3・4㌢の144・8㌢(平年比102・4%)▽茎数=同マイナス0・6本の100・4本(同99・4%)。干ばつの影響は地域間でばらつきがあるが、生育は「平年並み」という。

 徳之島さとうきび農作業受委託センターの受委託調整状況(6、7月)は、協力農家と南西サービス受託分で計534件(前年同期282件)、面積1万2千23㌃(同6990㌃)と倍増。背景に、同受委託センターの存在や役割など地域農家への浸透を挙げた。

 事務局(徳之島町農林水産課)は、生産面積の維持・拡大へ推進方策の一つである島単位の機械化導入計画策定に向けては、農作業受委託組織やハーベスター集団などへのアンケート調査も実施。10月末までに策定し、県提出を目指す方針も示した。

 協議に先立ち、北海道の企業代表から、同島の大型製糖工場から排出されるサトウキビのハカマ(枯れ葉)の畜産飼料開発試験用の無償提供が打診されたが、結論は出なかった。