多くの観覧者を前に熱唱する我那覇美奈さん
八月踊りを披露する、東京山ゆり会と観覧者たち
【東京】奄美出身のシンガーソングライター・我那覇美奈さんがこのほど、江東区夢の島公園にある「夢の島熱帯植物館」でスペシャルなライブを行った。会場にはキッチンカーが出現、沖永良部島のキャンディーやせんべいなど珍しい物産も販売された。シマ唄や八月踊りも披露され、来館者らは奄美をおおいに堪能していた。
ライブが開催されたのは、植物館前の心地よい芝生広場。折からの猛暑にも、多くの人が開催2時間前から訪れ、キッチンカーや物産展に興味を示していた。「我那覇美奈・奄美祭り」と題したスペシャルなライブには、ゲストで里朋樹さん、森田美咲さんが登場。解説を交えながら「イトゥ」「ワイド節」などのシマ唄を披露した。蝉しぐれが降り注ぐステージが夕闇に包まれる頃、我那覇さんが「夢の島は、すっかり島の感覚ですね」と小林俊太郎さん、鈴木正敏さんと共に拍手のなか笑顔で登場。「逃げ水」「砂の祈り」などを気持ちよさそうに熱唱した。打楽器奏者のスティーヴエトウさんも軽快にサポートした。最後に「終わらない夏」を丁寧に歌い上げ、歓声と大きな拍手が送られていた。
締めくくりは「八月踊り」。折原誠司さんら東京山ゆり会のメンバーらが、そろいの浴衣で現れた。チヂンの音と、ハト(指笛)が飛び交うなか、観覧者たちも次々と参加。歌と踊りと黒糖焼酎に酔いしれ、奄美を存分に堪能していた。
熱いライブを終えた我那覇さんは「スタッフや来場者、みんなのおかげで大成功。ありがとう、最高です」と観覧者やスタッフに感謝の言葉を弾ませていた。この7月からは、神奈川の茅ヶ崎FMの「エボラジランチステーション」(正午~午後2時)という番組で木曜日のパーソナリティーを務めている我那覇さんは、積極的に奄美情報を発信している。
「まるで奄美のようでした」と埼玉県から参加した夫婦が口をそろえた、夢の島熱帯植物館でのスペシャルライブは、2年ぶりで16回目。同館では9月1日まで奄美市立奄美博物館の協力で「ミニ奄美大島展」を開催している。