日本、世界で躍進した太月ピアノ教室の(左下から反時計回りに)上薗さくらさん、平莉乃さん、泉菜々美さん、泉結菜さん
8月20日に東京都葛飾区で開催されたピアピアノコンコルディア全国大会で、奄美市名瀬有屋の太月ピアノ教室(太月浩美代表)に通う児童生徒4人が全国2位にあたる優秀賞などの成績を収めた。このうち芦花部小4年の平莉乃さん(9)は、10日にハワイで行われた第1回ハワイ国際音楽コンクールのエレメンタリー部門(ピアノ)で3位も獲得。島の小さなピアニストたちが日本、世界で華麗に羽ばたいた。
優秀賞に輝いたのは、朝日小3年の上薗さくらさん(9)=ロマン派部門小学生Aの部、やさしい花=、平さん=同部門小学生Bの部、小犬のワルツ=、朝日小6年の泉結菜さん(11)=同部門小学生Cの部、マズルカ=の3人。開陽高校(通信制)1年の泉菜々美さん(16)=近現代曲部門中学生以下の部、ラフマニノフの前奏曲=も3位にあたる優良賞に入った。
4人は奄美での地区予選、九州大会を突破し、全国大会へ出場を果たした。1年前に課題曲を決めてからは教室に通い、曲の旋律や歴史的背景も学びながら厳しいグループ練習で実践を繰り返してきた。全国大会初出場だった上薗さんは「すてきな曲でうまく弾けた。2位が取れてよかった」と喜び、泉姉妹はともに「緊張した」としつつも、「2位よりきれいに弾けたことがうれしかった」「周りに圧倒されたけど、全国で弾けて楽しかった」と笑顔だった。
一方、難関の動画審査を合格しハワイの地に立った平さんは「弾くことが好きだから緊張はしなかった」と世界の強者を相手に躍動。異国帰りで40度近い発熱があった全国大会でも優秀賞を獲得し「指もきちんと動いた。楽しかった」とほほ笑んでいた。
審査員によると、奄美のシマ唄に似た横の旋律の演奏が4人ともに際立っており、評価された。太月代表は「どの子も個性があり頑張ってくれた。みんな全国で通用するまでコツコツとやっている。奄美でも頑張れば夢がかなうとみんなに知ってほしい」と話していた。
次の目標は12月に地区大会が開幕する日本バッハコンクール。全国のひのき舞台を目指す。