落日に魅せられて2024

撮影地 奄美市名瀬大浜海浜公園「見はらし広場」
西 康範さん撮影

 色は心をコントロールする――。心理カウンセラーで作家の小池能里子さんの著書にある。暖色系(赤やだいだい色など)と寒色系(青や緑など)で考えてみよう。暖色系は「心のアクセルを踏み込む色」だ。やる気と活力を呼び起こすという。寒色系の方は「心にブレーキ」を掛け、気分を鎮める効果があるそうだ。

 梅雨明け以降、強烈な日差しによって気温がぐんぐん上昇し、記録的な猛暑に見舞われた今年の夏。燃えるようなエネルギーを蓄えた太陽が一転して穏やかな表情に変わる落日になると、憩いを求めるように多くの人々が集う場所があった。奄美市名瀬の大浜海浜公園の後方、高台にある「見はらし広場」だ。家族連れ、仲の良い友人同士、そして恋人と共に…浮かび上がったシルエットの先には落日、さらに落日によって生み出された色彩が光沢を伴い空と海を染めていた。そんな暖色系の色彩と一つになる。それによって明日への活力、希望を感じ取ることができたのではないか。落日の魅力を西康範さんの写真で再現する。

 「グリーンフラッシュ」

「サンセットロード」