離島の「GIGAスクール」現状も濃密視察

自ら旗振り役を果たした「GIGAスクール構想」の現状を濃密に視察した盛山文科相=5日、徳之島町立花徳小で

和やかに学校給食の試食交流も

両親の古里 徳之島で盛山文科相
和やか給食交流も

 【徳之島】離島の教育環境など視察で盛山正仁文部科学相は5日、奄美大島に続いて徳之島入りして島内の小・中学校2校を訪問した。「教育における情報通信の利活用促進をめざす議員連盟(ICT議連)」幹事長も務め、実現に貢献した「GIGAスクール構想」の離島における現状を視察。両親の出身地の天城町役場では「2世大臣」誕生の祝福も受けた。

 盛山文科相(兵庫県西宮市出身)=衆院議員5期目=は両親が天城町瀬滝出身の〝天城町2世〟。文科相就任(昨年9月13日)後初の来島は、離島のICT教育や、人口が減少傾向にある地域の教育現場など視察が目的で、個人的には5年ぶり。徳之島空港では地元の森田弘光天城町長らが出迎えた。

 学校現場は徳之島町立花徳小学校と伊仙町立犬田布中学校を訪問した。うち花徳小(佐々木恵美校長、児童44人)では、ICTを利活用した各学年(複式含む)の▽遠隔複式双方向授業(花徳小→町内4校)▽プログラミング学習▽遠隔授業(同小→中種子町立納官小)―の模様などを密着型で視察した。

 授業視察後は、児童たちとともに同日の学校給食(鶏肉とトウガンの煮物、島内産お茶入り豚みそ、のりなど)も試食しながら笑顔で交流。佐々木校長や福宏人町教育長らとも意見交換した。

 盛山文科相は、超党派のICT議連・元幹事長として「GIGAスクール構想」実現への旗振り役を果たした経緯を踏まえ、離島における「学校教育のICT化、GIGAスクールの現状を知りたかった」と語った。

 花徳小については「1年生から6年生までがタブレット端末を使いこなしているのには驚いた。先生方や各学校間もうまく連携している」。その結果、「種子島の小学校までがグループに入って連携、仲良く同級生のような感じ。離島の学校教育レベルの維持、高いレベルの授業にうまくつながっている。少人数学校のデメリットがないような形で勉強が進んでいることは素晴らしい」などと感想を述べた。

 給食を共にした6年生の梅園岳人君は「偉い人と一緒に食べて話もできて楽しかった。プログラミングは自分で工夫して動かすのが好き。将来の夢は、大臣のような偉い人になることです」と話した。

 午後4時頃には天城町役場を非公式に訪問。全職員が出迎えて「同町2世大臣の誕生」を祝福。森田町長ら関係者と再会して歓談後、5時過ぎに空路帰路に就いた。