クラフトビールやシークーカレーで喜界島の魅力をPRした関係者
喜界島発の地ビールと食を楽しむイベント「ビアパブKIKAI」が8日、奄美市名瀬のコワーキングスペース・Living奄美であった。喜界島をPRしようと、普段は缶で販売するクラフトビールを新鮮な樽生で提供。合わせて開発した在来かんきつのシークーを使った限定キーマカレーも好評で、店内は喜界島ならではの味覚を求める家族連れや若者らでにぎわった。
喜界産食材を使い商品開発・販売を手掛けるHOWBE(谷川理代表)と、知人で同スペースを運営するKAZAMI(矢吹飛鳥代表)が「奄美大島の人にも喜界島を知ってもらいたい」と初コラボ。スパイス香辛料ソムリエで喜界島出身のスパイス兄(にぃ)さん(39)は「古里のために協力できれば」と、得意のカレーを限定開発した。
ビールはシークーを使った「WAN50」を樽で用意し、黒糖やゴマ油のミックスナッツ、塩サイダーといったオリジナル商品も合わせて販売した。限定キーマカレーは、煮込んだカレーにシークーの皮を粉末にしたスパイスで香りや味わいを際立たせた。
開店した正午過ぎ、店には多くの人が詰めかけ、厨房はごった返った。テイクアウトもあってか、60食用意したカレーは2時間ほどでほとんどがはけた。同市笠利町から家族4人で来た加藤真守さん(40)は「ビールはシークーの香りが豊かで、カレーもかんきつのさわやかさがあったせいか食べやすかった」と笑顔だった。
予想外の活気にスパイス兄さんは「スパイスは地域を伝えるツールでもある。食べる人に喜びの島を感じてもらえれば」と述べ、谷川代表は「おいしかったという感想も多くの人にいただき励みになった。これからも島の素材を通して喜界島ファンを少しでも増やしていければ」と笑顔で話した。