畑かん利用促進へ

スプリンクラーの散水実演に集まる農家ら(6日、知名町)

散水器具の展示会開催

【沖永良部】農業の生産性向上を図ろうと、畑かん散水器具の展示会が6日、知名町役場駐車であった。島内の農家らが集まり、農作物の収益アップに向けて水利用の大切さを確認した。

島内の営農関係機関などで構成される沖永良部島畑地かんがい営農推進協議会農村整備部会が主催した。

最初に、沖永良部事務所農業普及課が畑かんによる水利用効果について説明し、▽農作物の増収や生育の安定▽干ばつや潮風害などの防止、軽減▽作業の省力化災害―などの効果を数値で示した。

続いてメーカー担当者が、可動式や埋設型の散水器具について、それぞれのメリットや取り扱い方法を指導。その後、スプリンクラーを使って散水を実演した。

県沖永良部事務所農村整備課の中野輝秋参事は「沖永良部では、梅雨明け後に干ばつが発生することが多い。昨年も雨量が少ない時期があったが、しっかりと水かけを行った農家は農作物の増収アップにつながっている」と述べた。同課の原佳久計画係長さん「島の農業発展には、これまでの雨待ち農業から水を積極的に活用していく農業へ変化していく必要がある。水利用によって農業所得と生産性が向上することを農家に伝えていきたい」と話した。