十五夜踊りの大綱づくり

住民と一緒に作業を行う観光客ら(提供写真)=7日、与論町城公民館

沖縄国頭村のワラ使用
与論町城集落 観光客も参加、体験

 【沖永良部】国指定の重要無形民俗文化財「与論十五夜踊り」で使用する大綱づくりが7日、与論町城公民館であった。地元住民や観光客ら約70人が参加し、力を合わせて縄を練り上げた。

 十五夜踊りは、旧暦の3、8、10月の15日に同町の地主神社で奉納される伝統行事。旧暦8月の祭りに限り、無病息災を願う綱引きが行われる。

 今回の作業では、綱づくりに使うわらが島内で不足しているため、同町と姉妹都市盟約を結んでいる沖縄県国頭村のわらも使用。8月下旬に城集落の住民6人が漁船2隻で沖縄へ行き、大綱引きの伝統行事が残っている国頭村奥間集落の住民からわらを提供してもらった。

 この日は、モニターとして観光客5人も綱づくりを体験。地元の住民に教わりながら楽しく作業を進めていった。

 モニターツアーを企画した同町役場商工観光課の担当職員は「沖縄との交流を進めていくことで大綱づくりも観光資源として活用できる。観光客の受け入れ態勢を整え、新しい体験プログラムにしていきたい」と話した。

 旧暦8月の十五夜踊りは、今月17日に奉納される。