寸劇ではさまざまな場面を例に、声掛けや対応方法を分かりやすく見せた
龍郷町 寸劇や講話、龍南中で養成講座
生徒たちに認知症への理解を深めてもらう「認知症キッズサポーター養成講座」が12日、龍郷町の龍南中学校(碇山信行校長)であった。2年生の生徒34人が参加し、講話や寸劇、グループワークを通じて、症状の特長や患者への接し方などを学んだ。
龍郷町地域包括支援センターが主催。講座は、認知症について正しく理解し、地域のサポート役になってもらおうと実施。学ぶことで意識を高め、高齢者との触れ合う機会を増やすことで、世代を超えたコミュニケーションにつなげたいといった狙いもある。町キャラバン隊や社協、民生員ら10人が参加し、講義にあたった。
まずは竜泉会法人本部長の重枝一馬さんを案内役に講話や寸劇で、認知症の症状や接し方を学んだ。「何を食べたかを思い出せないのはもの忘れ、食べたこと自体忘れるのが認知症」などとレクチャー。寸劇では自販機の前で悩む高齢者などが演じられ、声掛けや対応方法を具体的な行動で見せた。
最後は、バス停にパジャマ姿で2時間以上座り続けている高齢者などを見かけたと想定し、取るべき行動や気を付けることをグループワークで考え発表した。2年の郡山光季さんは「認知症は大変だというイメージがあったが、誰もがなりえるもので、接し方なども分かってよかった」と笑顔で話した。
講座後は、サポーターの証のオレンジリングが贈呈。同町の花田彩綾合さんは「みんなで支え合わないと生活ができないこともある。ちょっとした勇気で町はもっと良くなる。学んだことを生かして」と呼び掛けた。