ふるさと納税「紺綬褒章」

伊仙町への企業版ふるさと納税「紺綬褒章」伝達式(左から久保進氏・宏太氏・有田氏)=20日、同町役場

出身事業家父子らに伝達
伊仙町

 【徳之島】伊仙町は20日、2023年度企業版ふるさと納税を寄せていた同町出身の実業家父子ら計3社に、内閣総理大臣の紺綬褒章を伝達。24年度も継続の出身者父子の2社には町が感謝状も贈呈。ふるさと思いの多額の私財寄付、善行をたたえた。

 同3社は、大阪府内を中心に戸建分譲や宅地開発、収益用マンション・分譲マンション開発、オフィスビル賃貸事業などを幅広く展開する▽㈱フジヒサFJ(大阪市北区中之島、久保進社長=同町伊仙出身)▽㈱FJアドバンス(本社・同、久保宏太社長=進氏の3男)▽提携関係企業の㈱ゴールドファステート(本社・同市中央区、有田優社長=大阪出身)。

 23年度中に1千万円ずつ計3千万円を同町に寄付。久保進氏(67)・宏太氏(34)父子の両社は24年度も1千万円ずつ計2千万円の企業版ふるさと納税を寄せていた。

 褒章伝達式と感謝状贈呈式は、社長3氏ら関係者を迎えて同町役場(議会本会議場)で開いた。大久保明町長は、20代にして大阪の地で起業、優れた経営手腕で規模・業績拡大を図ってきた久保氏を称賛。寄付金は「教育に活用をとの要望に応え、既に子どもたちの英語教育(外国とのオンライン英会話)にも活用しています」など紹介してたたえた。

 伝達を受けた久保氏は「長道(東伊仙東)の久保進です。この栄誉は、私の出身地である伊仙町へのふるさと納税を通じ、地域の未来を担う子どもたちの教育環境をより良くするための一歩でもあります」とも述べた。

 午後6時からは同町ほーらい館であった懇親会にも臨んだ。

 【紺綬褒章】公益のために私財を寄付した個人や団体(個人5百万円以上、団体1千万円以上)に、同章授与がふさわしいと認められた場合に授与される。