JA県経済連肉用牛課奄美市駐在は20日、9月の大島地区子牛競り市結果をまとめ、公表した。子牛市況の総平均は40万8161円で前回(7月)比788円高と横ばい。40万円台ぎりぎりの相場が続いている。台風10号により来島できない購買者がいたのも影響した。
9月競りは1日の与論市場から開始。6日の奄美大島、喜界市場で終了した。全体の入場頭数は1860頭(雌854頭、去勢1006頭)で全て売却。平均価格は雌34万7718円(前回比6049円高)、去勢45万9472円(同3886円安)となり、雌は上昇したものの、去勢は下落した。同駐在によると、飼料費や資材の高止まりの中、肥育農家が素牛導入に対して慎重になっており、肥育した際に増体・肉質良好と見込めない個体については、値が付かない印象を受けたという。
合計平均価格にかかわる市場ごとの順位をみると、与論の43万497円を筆頭に、沖永良部、徳之島、奄美大島、喜界の順。購買者から見た子牛評価の指標である平均単価(キロあたり)で市場を格付けすると、与論の1557円を筆頭に、沖永良部1487円、喜界1459円、徳之島1457円、奄美大島1361円の順。競り日齢にかかわる市場ごとの若齢順位は、喜界256日、与論264日、沖永良部267日、徳之島268日、奄美大島276日の順となっている。
今後の相場の見込みについて同駐在は「横ばいあるいは小戻し」と予想。年末に向けての枝肉相場は堅調に推移するとみられ、それに伴い、肥育農家の購買意欲上昇が見込まれるという。「飼料給与のポイントを今一度確認し、子牛の商品性向上に努め、購買者の求める、欲しい子牛づくりにより有利販売につなげていただきたい」と呼び掛けている。