「ウェルビーイングの木」にメッセージを寄せた大島高校家庭科クラブ(20日、奄美市役所)
9月21日の「世界アルツハイマーデー」「認知症の日」に合わせ、奄美群島各地の地域包括支援センター(各自治体)、認知症疾患医療センター(奄美病院)などがタッグを組んで連動企画に取り組んでいる。「島から島へ えがおでつながる オレンジライン」をテーマに、認知症サポーターキャラバンのマスコット・ロバ隊長も登場し、特別上映会や認知症カフェを実施するところもあり、全ての場所でメッセージパネル展が開かれている。
奄美市は、認知症の正しい知識や理解を深めるための「認知症フレンドリープロジェクト」の第3弾として、当事者や関係者、市民がメッセージを寄せる「しまロバ隊パネル展示」を24~30日、奄美市役所3階の市民交流スペースで行う。
同プロジェクトで実施した認知症映画「オレンジ・ランプ」の上映(1月)、若年性アルツハイマー病の当事者による講演(5月)の展示や、包括支援センターの活動についても紹介する。
展示の目玉は、大島高校家庭科クラブが書いた「ウェルビーイングの木」と題した巨大なメッセージ。7月に同支援センターが実施した「認知症サポーター養成講座」を受講した1年生が「価値観の理解」「思いやり」「認め合う」などのテーマで思いを寄せた。
20日の設営に参加した中江萌華(もか)さん(15)は「認知症の事をたくさんの人に知ってもらいたいとの思いで全員が書いた。講座で得た知識を生かし、相手を思いやる気持ちを大切にしていきたい」と話した。
「世界アルツハイマ―デー」は1994年、国際アルツハイマー協会と世界保健機関(WHO)が制定し、日本では認知症基本法に基づき2024年に「認知症の日」「認知症月間」を定めた。