全校児童8人が山海留学生の三京分校で行われた創立80周年記念合同秋季大運動会=21日、天城町
【徳之島】天城町立西阿木名小学校三京分校(久木崎晃誠校長、児童数8人)の「創立80周年記念三京分校集落合同秋季大運動会」が21日あった。全児童が県外からの山海留学生の同校。心を一つに保護者や校区民合同の大運動会で盛り上がった。
徳之島のほぼ中央部に位置し、世界自然遺産エリアに連なる大自然に抱かれた同町三京集落(豊村祐一区長、36世帯・71人)。一方では少子・過疎化の波で数年前までは新入学児ゼロが4年間続くなど存続危機に陥った。しかし、町の「山海留学(当初・里親留学)制度」などが徐々に奏功し、全児童を留学生で占めながらもミニ分校を守っている。
分校創立80周年を記念した分校・集落合同運動会のスローガンは「つながろう にこにこえがおの 三京っ子8(エイト)~今 ひとつになる時~」。本校(西阿木名小)と同中の児童生徒ら援軍や保護者、校区住民など含め約100人が参加。開会式では、児童を代表して深澤彩華さん(6年)がはつらつと誓いの言葉を述べ、運動会の歌「ゴーゴーゴー」も合唱した。
全学年による表現「ワイド節」を皮切りに紅白戦の徒競走やリレー、一輪車・竹馬の披露、全学年・保護者・集落合同による伝統芸能「夏目踊り」と全員リレー「つないでつないで」も登場。80周年にちなんだプログラムの最後(10番目)「輝け!未来へ!」では、組み体操と保護者ら家族も交えたエイサー演舞で締めくくった。
一体となって楽しんでいた同集落の豊村区長(69)は「分校の歴史を絶やすことなく80周年を迎えられたのは、諸先輩方や校区住民の皆さんの参加と支えのおかげ。そして何よりも島外から留学転入をいただき、分校の存続にご協力をいただいている児童とご家族の皆さんに改めて感謝したい」と目を細めていた。