職員、家族ら来場者が盛大に祝した「奄美佳南園」の敬老会式典(21日、奄美市名瀬)
奄美市名瀬の特別養護老人ホーム「奄美佳南園」が21日、米寿、100歳以上の入所者を祝う敬老会式典を開いた。コロナ禍の影響で5年ぶりに利用者家族ほか来賓を招いて開催。余興では職員や子どもたちによる歌や相撲などが披露され、お年寄りたちの健康と長寿を祝した。
奄美佳南園は1974年5月、社会福祉法人聖隷福祉事業団の特別養護老人ホームとして開設。入所者80人、ショートステイの利用者10人で運営。今年開園50周年を迎えた。
敬老会式典では入所者のうち米寿を迎えた4人、100歳を超えた3人の計7人を招待。鶴岡ハツヱさん(102)、治井政子さん(101)、上原アキヱさん(101)が会場最前列で、職員や家族らに見守られながら参加した。
式典は関係施設の保育士らが祝い唄「朝花節」などシマ唄2曲を披露し、村田勇樹園長のあいさつで開会。讃美歌「いつくしみ深き」が歌われ、日本キリスト教団名瀬教会の青山実主任牧師が祝福の言葉を述べた。
安田壮平奄美市長(代読)は祝辞で「敬老者の皆様は戦中、戦後の大変厳しい時代を生き抜いてこられた。奄美群島の本土復帰運動にも一丸となって取り組み、ふるさと奄美の繁栄の礎を築いてこられた。心から敬意と感謝を申し上げる」などと話した。
余興では職員の子どもらによる「ちびっこ相撲」や踊りも披露。鶴岡さんの孫、町田美冬さん(49)=龍郷町瀬留=は「(祖母が)楽しんでいる様子で良かった。普段から職員の方が優しく接しありがたい。このまま穏やかに生活を過ごしてもらえれば」と語った。
式典後、施設の各フロアでお祝い会が開かれ、入所者全員の敬老が祝福された。