奄美市社会福祉協議会の朝岡正三郎事務局長(左)から車椅子を受け取る大迫光子さん(26日、奄美市名瀬)
旧オオギヤに車椅子設置
名瀬中央通りアーケード商店街
「商店街で高齢者らが楽しく過ごせるよう、お役に立てれば」――。奄美市の名瀬中央通りアーケード商店街にある旧「シューズショップ・オオギヤ」に26日、買い物客らが利用できる車椅子が設置された。昨年からリサイクル品の提供など、ボランティア活動、地域住民の憩いの場として店舗が開放される中、地域貢献に向けた新たな試みが取り組まれた。
オオギヤは奄美群島の日本復帰前に開店した老舗靴屋。2022年末、70年余の営業を経て閉店。その後、元店主の勇きくのさん、大迫光子さん=同市名瀬永田町=らを中心に、リサイクル品の提供を通したボランティア、住民らが集う地域交流の場として再開した。
車椅子は1台で、市社会福祉協議会が旧オオギヤに無期限で貸与。通常は会員向けのサービスだが同協議会の朝岡正三郎事務局長によると、「商店街を利用する全ての高齢者、障がいを持つ方々のお役にたてれば」と大迫さんから要望を受け、特例で実現。今後も同様の希望があれば、会員以外の貸与を検討したいという。
名瀬中央通りアーケード商店街振興組合の堀口征治郎理事長は「大変喜ばしい取り組み。商店街では知育玩具を設置し、子どもたちの遊び場とする市の計画があるが、幅広い利用を目指し、商店街としても車椅子の導入を協議できれば」と話した。
旧オオギヤは9月まで夏季休暇中で10月から開店(平日・土曜日の正午~午後5時頃まで)。大迫さんは「商店街の移動で車椅子が必要な方は、どなたでも気軽にお声掛けを」と呼び掛けている。
問い合わせは大迫さん電話090・9572・7258へ。