管内の健康づくりなどについて意見交換した健康かごしま21地域推進協議会
名瀬保健所管内の2024年度健康かごしま21地域推進協議会(委員長・相星壮吾県大島支庁保健福祉環境部長)が27日、奄美市名瀬の県大島支庁であった。保健医療、地域、行政などで構成する委員18人らが参加。管内では昨年、肝臓病で亡くなる65歳未満の男性の早世が目立ったことから、今年度の重点テーマに「適正飲酒の推進」を定め、事業所ごとに取り組んでいくことを決めた。
同庁保健福祉環境部によると、22年度管内の男性の「65歳未満の死亡割合」は前年比2・0%増の13・9%。県の10・2%、国の10・6%と比べても依然として数値は高い。生活習慣病を高める飲酒をしている割合も、青年期男性38%、壮年期男性30%、青年期女性50%、壮年期女性41%と、高い水準が示されている。
同部の23年度速報値では、男性の65歳未満の死亡割合は同日時点で、100人弱と増加傾向にある。なかでも肝臓病で亡くなるケースが県や全国より多くみられ、特異な背景には過剰なアルコール摂取が関係しているとみられる。
24年度の管内重点テーマには「適正飲酒の推進」を決めた。委員からは「多量摂取者が多い」「飲めば飲むほど酒はおいしくなり、止まらない傾向がある」といった意見が出た。
相星部長は「酒は百薬の長、されど万病の元。健康づくりは本来、ストレスを感じて行うものではない」と強調。「職場それぞれで楽しめる取り組みを進めてほしい」と呼び掛けた。
健康かごしま21は、県民が心豊かに生涯を送れる健康長寿県の創造を目標に県が策定。24年度からは、▽個人の行動と健康状態の改善▽社会環境の質向上▽ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり―を基本的な方向性に定め、35年までの目標達成を目指していく。