「サシバ」渡りの季節

奄美市名瀬名瀬勝地区の遊具に止まる成鳥(28日午後0時20分頃撮影)=与名正三さん提供=

野鳥写真家・与名さん撮影
奄美市名瀬

 ○…「ピックィー」と甲高い鳴き声が奄美で響き渡る季節がやってきた。宇検村生勝出身の野鳥写真家、与名正三さん(72)が28日、奄美市名瀬の名瀬勝地区で越冬に入る旅鳥、サシバの成鳥を撮影した。「今年の春、同じ場所で確認した個体、縄張りに戻ってきたサシバです」「27日には上空で移動中の別の個体を確認しました」

 ○…サシバは小型の猛禽(もうきん)類。4月から9月まで九州、本州で繁殖。9月末頃から南西諸島で翼を休めた後、東南アジア方面へ南下するが、一部は奄美で越冬する。環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。

 ○…「毎年9月末に飛来するサシバは、奄美大島内の縄張りへ向かい低空で移動」「フィリピンに向かうサシバは10月10日頃から1週間ほど奄美大島を通過。上空を舞う姿が観察できます」(与名さん)