奄美を描く美術展大賞・横山陽一さんの作品「けんむんの杜」
田中一村記念美術館賞に選ばれた中嶋友美さんの作品「紬ぎ続けることについて」
奄美がテーマの全国公募展「第23回奄美を描く美術展」(同実行委員会主催)の入賞・入選作品が1日、決まった。大賞に選ばれたのは、横山陽一さん(神奈川県)の油彩コラージュ「けんむんの杜(もり)」で、次点の田中一村記念美術館賞には中嶋友美さん(奄美市名瀬)の油彩糸「紬ぎ続けることについて」が決まった。
奄美の文化や観光などの振興・発展を目的に毎年開催。出品者は全国の15~87歳の93人で、油彩37点、アクリル・水彩51点、日本画・墨13点、工芸5点、その他11点の計117点の応募があった。
審査は、川崎市岡本太郎美術館の土方明司館長を審査委員長に迎えて実施。入賞10点、入選50点の計60点が選ばれた。
土方審査委員長は「非常にレベルが高い。それぞれの作者が見て感じた奄美を表現しており、百人いれば百通りの世界観がある」と作品を講評。同展については「技術・テクニックの熟練を求めるより、作者が独自の奄美を見つけて作品化している。見た人の新たな気付きに結び付く。そんな作品が集う展覧会であってほしい」と求めた。
作品展は、12日から11月4日まで奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館の企画展示室で行い、授賞式は26日午後2時から同室で実施。巡回展は11月21~24日に、大和村防災センターで予定している。
大賞・美術館賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)
【優秀賞】大島美森(京都府)、渡瀬俊輔(鹿児島市)、餅原宣久(同)
【佳作】池見悠(京都府)、當眞洋美(奄美市名瀬)、中元としみ(徳之島町)、Tako★MASARU(神奈川県)、平井真人(沖縄県)