鼓笛隊パレードは各集落を約1時間かけて行進、地元住民らが見守った(4日、龍郷町戸口)
沿道に保護者や住民 龍郷町
龍郷町の戸口小学校(森智子校長、児童38人)は4日、運動会の開催を知らせる恒例の「鼓笛隊パレード」を行った。同地区では秋の風物詩となっており、沿道には保護者や地域住民が集まり、子や孫の晴れ姿に拍手を送り見守った。
同校の鼓笛隊は全児童で構成。ドラムメジャー(指揮者)を先頭に、楽器隊(マーチングキーボード・大太鼓・小太鼓・大きさの違う太鼓が三つついたトリオ)、フラッグ隊、ボンボン隊が続く。「校歌」「聖者の行進」「種おろしゃんせ」の3曲を演奏し、校区内3地区を約1時間かけて行進した。各地区の公民館からは、児童がマイクで運動会開催を告げ、参加を呼び掛けた。
同小の鼓笛隊は、太平洋戦争中の1942年に設立されたとする証言が残る。戦争で一時途絶えたものを、63年に再編成。88年には、子ども図書館「放浪館」の渡伸一郎館長の寄付で楽器やユニフォームをそろえ、2014年には、戸口出身の久保末一さんの寄付により新しい楽器が追加された。
奄美市笠利町から駆け付け、沿道でひ孫2人を見守った肥後信幸さん(70)は「鼓笛隊を見るのは久しぶりだった。(ひ孫2人が)気づいて手を振ってくれたのが何よりだった」と目を細めた。
ドラムメジャーの大役を果たした6年の朝蒼平君(12)は「ずっとバトンを振っていたので肩が痛くなった。でも達成感があるし、誇りに思う。運動会を楽しんで赤組を勝利に導きたい」と笑顔を見せた。
同小・同校区合同運動会は6日開催予定。