先端のデジタル機器(写真は学習用)に親しむ来場者たち=5日、天城町
地球環境保全が世界自然遺産の島を守ることになると、「環境サミット」も併催した
【徳之島】「天城町デジタルの日2024」及び「環境サミット―自然と地球にやさしい未来会議あまぎ」(同町主催、環境省共催)が5日、同町防災センターであった。映像などのデジタル技術に触れる体験ブースや作品展示、環境サミットではサイエンスショーや地球温暖化対策、徳之島の生き物コーナーなども登場。家族連れなど延べ約200人が関心を寄せた。
「デジタルの日」(デジタル庁創設の毎年10月第1日曜日・月曜日)に呼応し、町民がデジタルを身近に感じられるイベントにと昨年から開催。第2回の今年は、「ユイの心で未来へ紡ぐ地球と人とすべてのいのちにやさしいゼロカーボンあまぎ」が基本理念の同町「地球温暖化対策実行計画区域施策編」(今年3月策定)の普及啓発も目的に第1回環境サミットも併催した。
オープニングセレモニーでは森田弘光町長のあいさつに続き、町内の小中高生ら対象に計16作品を審査したデジタル・コンテスト(イラスト、プログラミング、動画など)入賞者3人を表彰した。
「デジタルの日」コーナーでは、大手企業協賛の「ケンムンAR(拡張現実)」やVR(仮想空間)などブース、デジタルコン作品展、小学生から一般まで9人が競ったタイピングバトルでも沸かせた。「環境サミット」コーナーでは、Mr・カガックさんのサイエンスショーや「ペットボトル風車で発電してみよう」体験、「地球温暖化と徳之島の生き物」展示、「今日から始める地球温暖化対策」などコーナーも登場。環境省の関係者らが分かりやすく解説した。
デジタルコンで準グランプリを射止め、大人相手のタイピングバトルで優勝を飾った麓福羽(ふくは)君(岡前小6年)は、「まさか優勝できるとは思わなかった。人差し指だけで打たないよう練習した。将来はゲームプログラマーになりたい」と笑顔を輝かせた。
同町企画財政課グリーン戦略係の吉野琢哉主任(35)は「世界自然遺産の徳之島の自然を守るには、温暖化対策を含め地球環境全体の保全が大事。子どもたちにも脱炭素社会を考えるきっかけに」、環境省徳之島管理官事務所(同町)の大谷慧・国立公園管理官(29)も「子どもたちが、自然環境に興味を持って自ら気付いて質問をするなど、主体的に学べるイベントは有意義だと思う」と話した。
【デジタル・コンテスト表彰】▽グランプリ賞 加藤壮太郎(岡前小6年)▽準グランプリ賞 麓福羽(同同)▽特別賞 名富結(同同)