全島一「豊島幸輝心」が初防衛

腹取り速攻で柵に押し込み「全島一」初防衛を果たした「豊島幸輝心」(左)=6日夜、徳之島なくさみ館(伊仙町)

 
 
 
徳之島闘牛 激突の7組に約3千人熱狂

 

 

 【徳之島】闘牛の島の頂上タイトル戦含む第38回「徳之島全島一・軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」(同町闘牛協会東部支部主催)は6日夜、同町目手久の徳之島なくさみ館であった。注目の最強「全島一」決定戦は王者「豊島幸輝心」(亀津)が、挑戦牛「纏(まとい)」(上面縄)を激闘の6分0秒で制し、初防衛を果たした。軽量級タイトル戦含め計7組が対戦、迫力満点の激突で約3千人の観客を堪能させた。

 同島闘牛大会のうち各階級タイトル戦は年間3回(正月・5月GW・10月)。うち重量級・最強「全島一」決定のナイト戦は同島闘牛史上初めて。台風発生などの影響で生じた島内の学校運動会などとの昼間の重複を避けたという。

 太鼓や指笛にのせた熱狂的な「ワイドワイド」の闘牛ばやし、息をのむ迫力満点の激突の連続でボルテージが最高潮に達したまま迎えた結びの横綱戦「全島一」決戦。5月のGW場所で、元沖縄チャンピオンの無敗の王者「藤野組闘勢琥珀」に挑み、近年まれに見る名勝負の末に逆転勝利して新王者となった「豊島幸輝心」。腹取り速攻で「纏」を柵に押し込み初防衛を果たした。

 王者不在の〝仕切り直し〟となった軽量級タイトル戦は「夢玄白虎」(犬田布岬)が「突撃パンダ絆羽」(神奈川)に12分22秒で勝利して返り咲いた。県対抗スペシャルマッチと銘打った一戦は「岡田律希RIKKUN」(埼玉)が「富士龍」(山梨)に16分16秒で勝利した。

 午後6時の取組開始に先立ったアトラクションでは、シンガーソングライター・ハシケンさん(埼玉県出身、奄美市観光大使)が「ワイド節」など熱唱ライブで盛り上げた。

 ほか、5日夜開催大会のタイトル戦(会場同)では、▽中量級「秀吉大宝」(喜念)▽ミニ軽量級「友良牛」(古里)がそろって防衛を果たした。