土壌診断で肥料削減

若手農家がプロジェクトの成果を発表した青年農業者会議(8日、知名町)

プロジェクトの成果発表
沖永良部地区農業青年農業者会議

 【沖永良部】沖永良部地区青年農業者会議が8日、知名町フローラル館であった。農業青年クラブのメンバーが、各種プロジェクトの成果や進捗(しんちょく)状況を発表した。

 地域農業の活性化を図ろうと、沖永良部地区農業青年クラブ連絡協議会と大島支庁沖永良部事務所農業普及課が主催し、毎年行っている。

 会議には、関係機関から約60人が参加。個人プロジェクト2件、共同プロジェクト3件の発表が行われた。

 バレイショを栽培している知名町4Hクラブの穐田和磨さんは、肥料価格が高騰する中で、地力窒素診断を活用して施肥量の削減に取り組んだ。化成肥料をこれまで通り使用した慣行ほ場と、土壌診断の結果に応じて肥料の種類や施肥量を工夫した実証ほ場を比較した結果、実証ほ場の方が、総収量が多く、1個の大きさがL規格以上の収量も多かったとした。

 与論町4Hクラブは、新規品目としてイチゴの栽培を検討しているとし、10月から11月上旬にかけて5品種を5株ずつ合計30株を試験的に栽培するとした。「次年度は面積を増やして栽培し、数年かけて可能性を判断したい」とした。

 このほか、和泊町4Hクラブのメンバーでマンゴーやサトウキビなどを栽培している田中甫さんが「親父の背中」と題して意見発表。「農業の楽しみが見つからなかったが、父親の姿を見て自分もがむしゃらに仕事がしたいと思うようになった」と述べ、「将来は、3人の子どもが大人になって一緒に農業ができたら幸せだと思う」と語った。