県は8日、徳之島町下久志に設置している調査用トラップ(わな)で、果樹・果菜類の害虫ミカンコミバエが誘殺されたと発表した。誘殺数は雄成虫3匹。また、下久志、徳和瀬での誘殺確認に伴い実施した寄主果実調査で2例目となる幼虫も確認された。
経営技術課によると、誘殺確認は7日。徳之島町における今年度の誘殺は、今月2日に続き25匹目。県内における今年度の誘殺は、8市町村で今回を含め合計35匹となった。
果実内部を加害する幼虫の寄生果確認は、9月30日及び10月2日、下久志、徳和瀬に設置した調査用トラップで雄成虫の誘殺を確認後、3日までに調査用として採取した両地点周辺の寄主果実について、7日に切開調査したところ、グアバ・パパイア・バナナで幼虫の寄生を確認したもの。今年度、県内において寄主果実で幼虫が確認されたのは、今月2日(下久志)に続き2例目。幼虫確認後は、寄主果実の除去が行われる。
確認を受けて、国、県及び町等が連携して、国のマニュアルに基づき初動対応が進められている。
初動対応内容は次の通り。
【トラップ調査】今回確認された地点から半径5㌔㍍円内の既存トラップ25基に加え、5基を増設(計30基)。今後2週間は、週2回の調査を実施。
【誘殺板(ラワン材等に雄成虫を誘引する薬剤と殺虫剤をしみ込ませた板)による防除】誘殺が確認された地点については、これまでに誘殺地点から半径5㌔㍍円内に6500枚を設置済み。
今回寄生果が確認された地点から半径5㌔㍍円内を中心に4500枚を追加。
【ベイト剤(ミバエの好む餌と殺虫剤を混合した薬剤)による防除】今回寄生果が確認された地点から半径100㍍円内に散布。散布地区は下久志(一部、母間を含む)、徳和瀬。
【寄生果実の除去】今回、誘殺が確認された地点及び幼虫が確認された地点から半径1㌔㍍円内の不要な寄主果実について、関係者による除去。