衆院選 12日間選挙戦スタート

県内小選挙区で最多の5人が立候補した2区の出陣式(一部加工しています)

県内4選挙区12人立候補
混戦2区 保守分裂に野党乱立

 第50回衆院選が15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に突入した。物価高対策をはじめとした経済政策、自民党派閥の「政治とカネ」の問題を受けた政治改革などを争点に、発足したばかりの石破政権の継続か転換か政権選択の選挙となる。県内の4選挙区では計12人が立候補。このうち奄美群島が含まれる2区は最多の5人が立候補し、大票田・谷山地区など鹿児島市で第一声を上げた。保守分裂と野党乱立で混戦となっている。

 県内選挙区の立候補届け出の受け付けは午前8時半から県庁6階大会議室であった。各陣営は選挙区ごとにくじ引きで届け出順を決めた後、選管に事前に提出していた書類の審査を済ませ、腕章や表札など選挙の「七つ道具」を受け取り、出陣式会場へ。4区で1陣営の手続きが遅れたが、出馬表明していた計12人が立候補を届け出た。

 県内選挙区別の立候補者数は、1区に3人、2区に5人、3、4区に各2人。党派別では自民党が前職の4人。立憲民主党が前職の2人。日本維新の会が新人1人。共産党が新人1人。社民党が新人1人。参政党が新人2人。無所属で前職1人。

 立候補者は届け出順に、2区が参政新人の矢竹ゆかり氏(61)、共産新人の松崎真琴氏(66)、無所属前職の三反園訓氏(66)、維新新人の辻健太郎氏(38)、自民前職(比例九州)の保岡宏武氏(51)。前職の三反園氏に4人が挑む構図。公認問題などを巡って前職同士の三反園氏、保岡氏の争いは保守分裂の攻防を繰り広げており、三反園氏は連続当選で2期目を、保岡氏は選挙区では初当選で2期目を目指す。野党3陣営は所属する政党への支持に加え、自民批判票の取り込みを目指している。

 5氏の公約では、「積極財政と減税で経済成長」(矢竹氏)、「奄美の美しい島々を平和な島に」(松崎氏)、「魅力輝く奄美群島へ」(三反園氏)、「日本の未来を奄美から創る」(辻氏)、「奄美の力。とことん地方創生」(保岡氏)をスローガンに掲げている。

 投開票日は27日だが、瀬戸内町の請島、与路島などは26日投票の1日繰り上げとなる。2区の選挙人名簿登録者数(10月14日現在)は32万7143人(男15万4341人、女17万2802人)。

 他の選挙区の候補者(いずれも届け出順)は次の通り。

 【1区】参政新人・昇拓真氏(34)、自民前職・宮路拓馬氏(44)、立民前職・川内博史氏(62)

 【3区】立民前職・野間健氏(66)、自民前職(比例九州)・小里泰弘氏(66)

 【4区】自民前職・森山裕氏(79)、社民新人・山内光典氏(73)