県音楽教育研究大会開催

シマ唄などを披露する平田まりなさん(右)と松山美枝子さん

「対面コミュニケーションの場」
大島地区で9年ぶり
シマ唄の記念講演も

第62回鹿児島県音楽教育研究大会大島大会(県音楽教育連盟、大島地区音楽教育連盟主催)は18日、龍郷町のりゅうゆう館ホールなどであった。研究テーマは「あそぶ たのしむ ひらく そして生きる~結の心 未来を紡ぐ~」。幼稚園から大学までの音楽教諭や音楽関係者約110人が参加し、記念講演や公開授業を通して音楽科教育について研究した。

県では1963年から音楽家教育の在り方について研究に取り組み、2021年には「あそぶ たのしむ そしてひらく」の大会主題の下、全日本音楽教育研究大会鹿児島大会を開催。その後も多様な視点・角度からより良い音楽科教育の在り方を研究し、時代に即した多くの指導方法を試してきた。

大島地区での開催は9年ぶり。「結の心」でさまざまな集団活動を通しながら音楽に親しみ、表現する力を身に付けさせたいと考えるとともに、未来の島の文化継承に大きくつながることを願い、サブタイトルを「結の心 未来へ紡ぐ」とした。

大会は、県立大島特別支援学校高等部と芦徳自治会有志のウェルカム演奏でスタート。県音楽教育連盟の日吉武会長は「音楽は対面コミュニケーションの場であり、鳴り響きを直に味わうことで真の充実感を得られる。学校での音楽の時間は有効であり、貴重だ」、同大島地区大会の日置ゆかり会長(屋仁小学校長)は「大島大会で地域に根差したウェルビーイング(精神的・社会的幸福)を感じ取って」などとあいさつした。

唄者の平田まりなさんが「『音楽』に宿るもの、『音学』の向こう側」と題し記念講演。師匠で祖母の松山美枝子さんと共に、シマ唄を交えて講話し、「音楽は思い出作りのアルバム」などと話した。最後は会場一体で六調を踊り盛り上がった。

午後からは、大川小中学校、名瀬小学校、奄美高校、大島特別支援学校の4校で公開授業を開催。各学校での題材に沿った授業を見学した。