「世界雄飛と島担う人づくり」へ向けた天城町中学生海外派遣事業の出発式=18日、同町役場
【徳之島】天城町の「世界雄飛と島担う人づくり」などの一環の中学生海外派遣事業の出発式が18日夕、同町役場であった。町内中学生の代表4人が20日に島を出発して渡米し、29日までの10日間、ロサンゼルス近郊でホームステイして異文化を体験して語学力も高める。
国際感覚を育成するとともに将来の天城町を担う人材の育成、英語圏でのコミュニケーションや文化の違いを学び帰国後、体験を地域に還元することなどが目的。過去に外部事業で実施していたが、町教委主催で20数年ぶりに復活した。
第1回の今年度の希望者公募には町内の8人が応募。町ALT(外国語指導助手)らを交えた基礎英会話や面接審査で4人を選抜し、5月から英会話など事前研修会を計5回重ねてきた。
派遣されるのは井上慕仁さん(西阿木名中3年)、浜田隆聖さん(北中2年)、里山未來さん(天城中2年)、永田莉愛さん(同同)の4人。諸手配や通訳などに町教委職員2人が引率する。
出発式には各学校や保護者ら関係者約30人が出席。院田裕一教育長は事業実現の経緯を交え「町内の中学生150人の代表として、徳之島では体験できないことを大いに吸収して成長して帰ってきて」とあいさつ。森田弘光町長は「3つの目」①鳥の目(空から俯瞰(ふかん)して全体をみる目)②虫の目(目の前のものを集中してみる目)③魚の目(流れを読んで未来を見通す目)も培ってほしい―などと激励した。
4人を代表して北中の浜田さんは「応募理由は英語力の向上。昨年出場したスピーチ大会のスキット(寸劇)を徳之島でしたい」「町代表を忘れずに行動し、英語を好きになって人生に生かしたい。体験したことや英語の楽しさを友達にも伝えたい」などと決意を紹介。また全員が1フレーズ英語で期待を述べた。
現地では同町出身の実業家がサポート。学校訪問のほか鹿児島県物産フェア、南カリフォルニア県人会125周年式典見学なども計画。24日午後(日本時間)は町内各校とのオンライン交流も予定しており、30日に帰島する。