雨中つき訓練

「タッチ・アンド・ゴー」訓練を行う航空自衛隊のF15戦闘機=10月31日午後3時15分頃、天城町の徳之島空港

F15戦闘機「タッチ・アンド・ゴ―」
空自・徳之島空港で

 【徳之島】日米共同統合演習「キーン・ソード」の一環で、航空自衛隊のF15戦闘機4機とT―4練習機2機(いずれも同那覇基地所属)が31日午後、徳之島空港(天城町)で離着陸訓練を展開した。F15戦闘機の1日目(30日)の訓練は悪天候で中止したが、雨中をついて決行。滑走路に車輪を接地後、出力を上げて離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を住民ら見物客が見守った。

 空自戦闘機などの離着陸訓練は、同基地などが使用不能となった事態を想定し、戦闘機などを民間空港へ一時的に機動分散運用を図ることが目的。F15戦闘機とT―4訓練機の両機種を投入した徳之島空港での同訓練は昨年11月に続き2度目となった。

 午後1時半頃からまずT―4練習機2機が相次ぎ着陸して駐機場へ。続いて午後3時過ぎ、F15戦闘機が4機編隊で飛来して上空を旋回後、降りしきる雨をついてそれぞれ「タッチ・アンド・ゴー」訓練を実施した。轟音(ごうおん)とともに車輪が滑走路面に接触したことによる白煙と水しぶきが一瞬上がった。

 空港ビル展望デッキに2日連続で見学に訪れていた天城町内の農業男性(71)は、「実は娘婿が自衛官という関係もあり、北海道を含め日本国中の航空ショーを見学している」という〝航空マニア〟。日米共同統合訓練などの意義には「世界的にも厳しい状態(紛争)が続き、身近に迫りつつあるような気になる。あくまでも専守防衛。平和維持のための訓練は大事と思う」と話した。