出席者へ感謝を込めてあいさつする西里衣会長
企業としての取り組みなどを説明する西博顯社長
【東京】アーダン化粧品や健康食品のほか、医療の研究などシルク(絹)と共に成長してきた㈱アーダン(本社・奄美市名瀬和光町)が4日、「30周年大感謝祭」を新宿区のホテルグランドヒル市ヶ谷で開催した。会場は約130人で大盛況となった。基調講演や抽選会も行われ、シマ唄や新民謡も記念の行事に花を添えていた。
西里衣(さとえ)同社会長(86)が、晴れやかな表情で登壇。同社製品が、自社での養蚕が基であることなどを説明。「30年続いたのは、鹿児島県と奄美の保健所、そして皆さんのおかげ」と感謝しながら、各地の百貨店に物産展で出店した思い出なども披露した。また、西博顯(ひろひと)社長も「大島紬の織工をしていた母(里衣さん)が実体験した『繭(まゆ)を洗うと手がきれいになる』の奄美の言い伝えが、事業のきっかけ」と紹介。健康食品、研究(医療)など、企業の未来について説明。奄美市東京事務所の重信竜昇所長が、来賓のあいさつをした。
東京大学海洋研究所の横山祐典教授は、「サンゴにも優しい日焼け止め」として、環境面に配慮したアーダンとの共同研究について基調講演した。ほか、金蔵拓郎アーダンラボ代表取締役(鹿児島大学名誉教授)が映像で登場。医療の観点からシルクを紹介した。
出席者からは、化粧品へ感謝の声が多数。八王子市の伊東トシ子さん(70代)は「皮膚が弱く、何を使っても駄目でしたが、25年前から欠かせなくなりました」。千葉・館山市の鈴木貴恵さん(50)も「まだ3年ほどですが乾燥肌にもよく、他と明らかに違いますね」と笑顔で語った。千葉市の牛尾かず子さん(76)は、化粧品のとりこになり、10年ほど前からアーダンのスタッフになっている。
東京やまゆり会(折原誠司代表)のシマ唄や奄美新民謡の歌姫・久永さとみさんの歌謡ショーが花を添え、抽選会で大盛況に。社長と共に「六調」に参加した、里衣会長は「環境にも優しいシルクで世界中の女性をきれいにしたい」と飛び切りの笑顔で強調していた。